ダウ平均は反落 エヌビディアの決算待ちの中で、IT・ハイテク株に売り=米国株序盤
NY株式28日(NY時間12:51)(日本時間01:51)
ダウ平均 41085.27(-165.23 -0.40%)
S&P500 5589.89(-35.91 -0.64%)
ナスダック 17575.74(-179.08 -1.01%)
CME日経平均先物 38225(大証終比:-145 -0.38%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。市場は引け後に発表されるエヌビディア<NVDA>の決算待ちの状態
の中、IT・ハイテク株に一斉に売りが入っており、市場の雰囲気を圧迫している。
IT・ハイテク株を売る特段の理由は見当たらないが、エヌビディアが下落に転じているほか、スーパー・マイクロ<SMCI>が、米証券取引委員会(SEC)へ年次報告書の提出を延期すると発表し、大幅安となっていることも雰囲気を悪化させているようだ。
エヌビディアの決算と見通しは、AIブームの持続性が懸念される中で、市場心理の基調となることが予想され、IT・ハイテク株全体のAI投資の指標となりそうだ。オプション市場では、同社株が決算発表後にどちらかの方向に10%近く動くことが示唆されている。
「エヌビディアの決算は短期的に重要イベントだ。サプライヤーや顧客からの引き合いが強いことから、強い数字が出ることを期待している」との声も出ている。
また、市場では、景気への懸念からFRBが今後数カ月で金利を大幅に引き下げるとの見方も出ており、それは中期的には米株式市場にとっては建設的との指摘も出ている。短期金融市場では、年内に計1.00%ポイントの利下げが行われる可能性も織り込んでいる。
「良いニュースは良いニュースだが、悪いニュースもまた良いニュースだ。唯一のリスクは本当に悪いニュースだが、その可能性は限られている」といった楽観的な声も出ている。
百貨店のノードストロム<JWN>が決算を受け上昇。1株利益の見通しが予想を上回ったほか、粗利益率、EBITDAも予想を上回った。売上高と粗利益率の改善が1株利益を押し上げたほか、7月中旬からのアニバーサリー・セールも予定通りに好調だったことも寄与した。
高解像度映像の圧縮処理用半導体を製造するアンバレラ<AMBA>が決算を受け大幅高。第3四半期のガイダンスで予想を上回る売上高と粗利益率の見通しを示した。
カルバン・クラインやトミー・ヒルフィガーといったアパレルブランドを傘下に持つPVH<PVH>が下落。第3四半期の1株利益と売上高の見通しが予想を下回った点が嫌気されている模様。中国とオーストラリアでの低迷が影響。
スポーツ用品販売のフットロッカー<FL>が決算を受け時間外で下落。予想を上回る好決算ではあったものの、同社株は前回の決算以降、46%上昇しているが、その株価を維持するには不十分との見方に繋がっている模様。
クラウドコンテンツ管理を手掛けるボックス<BOX>が決算を受け上昇。1株利益が予想を上回ったほか、ビリング(未収請求を考慮した売上高)も10%の増収となり、予想も上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正している。
アパレル販売のアバクロンビー&フィッチ<ANF>が決算を受け大幅安。決算自体は好調ではあったものの、事前の投資家の期待が高かったことから、失望感が強いようだ。
スーパー・マイクロ<SMCI> 411.12(-136.53 -24.93%)
ノードストロム<JWN> 22.22(+1.08 +5.11%)
フットロッカー<FL> 29.17(-3.64 -11.09%)
PVH<PVH> 97.61(-6.85 -6.56%)
アンバレラ<AMBA> 58.66(+5.87 +11.12%)
アバクロンビー<ANF> 137.49(-29.12 -17.48%)
ボックス<BOX> 31.32(+2.50 +8.67%)
アップル<AAPL> 227.34(-0.69 -0.30%)
マイクロソフト<MSFT> 409.89(-3.95 -0.95%)
アマゾン<AMZN> 170.62(-2.50 -1.44%)
アルファベットC<GOOG> 164.50(-1.88 -1.13%)
テスラ<TSLA> 206.28(-2.93 -1.40%)
メタ<META> 515.55(-3.55 -0.68%)
AMD<AMD> 146.95(-3.55 -2.36%)
エヌビディア<NVDA> 125.92(-2.38 -1.86%)
イーライリリー<LLY> 949.68(-4.81 -0.50%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美