セールスフォースが決算受け上昇 進行中の残存履行義務が警戒ほどの減速見込まず=米国株個別
(NY時間09:39)(日本時間22:39)
セールスフォース<CRM> 262.77(+3.87 +1.49%)
セールスフォース<CRM>が上昇。前日引け後に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。進行中の残存履行義務も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正した。また、第3四半期の進行中の残存履行義務は9%増を見込んだが、警戒したほどの減速ではなかったとの評価のようだ。
アナリストからは「今回の結果はネガティブだった前回の第1四半期から一息つける時間となった。マルチクラウド案件の継続的な成功、AI需要および新製品への明るい兆し、そしてユーザーあたり平均売上高(ARPU)の改善を喜ばしく思っている」との評価が出ていた。
ただ、慎重な見解も出ている。「第2四半期における進行中の残存履行義務の伸びは10%と、予想の9%を僅かに上回ったが、第3四半期には9%程度までの緩やかな減速を見込んでいる。これは顧客企業がAI以外の支出を控えている状況が今年一杯は続く可能性が高いことを反映している可能性がある」との指摘も聞こえる。
(5-7月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.56ドル(予想:2.35ドル)
・売上高:93.3億ドル 8.4%増(予想:92.3億ドル)
サブスクおよびサポート:87.6億ドル(予想:87億ドル)
プロフェッショナルサービス・その他:5.61億ドル(予想:5.32億ドル)
・営業収益(調整後):31.4億ドル(予想:29.6億ドル)
・営業利益率(調整後):33.7%(予想:32%)
・残存履行義務:535億ドル 15%増(予想:527.2億ドル) 進行中:265億ドル 10%増(予想:263.2億ドル)
非進行中:270億ドル(予想:262.9億ドル)
・FCF:7億5,500万ドル(予想:8億6,590万ドル)
(8-10月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.42~2.44ドル(予想:2.44ドル)
・売上高:93.1~93.6億ドル(予想:94.2億ドル)
・進行中の残存履行義務:9%増
(通期見通し)
・1株利益(調整後):10.03~10.11ドル(従来:9.86~9.94ドル)(予想:9.91ドル)
・売上高:377~380億ドル(予想:378.4億ドル)
・営業利益率(調整後):32.8%(予想:32.5%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース