ユーロ週間見通し:下げ渋りか、目先的にはドル・円の相場動向が手掛かり材料に

通貨
2024年8月31日 13時24分

■反落、一時1.1044ドルまで値下がり

今週のユーロ・ドルは反落。米国の大幅利下げ観測は後退したこと、ドイツの8月インフレ率は市場予想を下回ったことがユーロ売りにつながった。ユーロ圏経済の急速な悪化に対する警戒感は低下しているものの、ドイツ経済は来年にかけて一段と減速する可能性があることから、リスク回避のユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.1044ドル-1.1202ドル。

■もみ合いか、欧米の緩和的政策にらみユーロ売り縮小

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。米景気減速懸念で米連邦準備制度理事会(FRB)による年内3回の利下げは織り込まれつつあるため、ユーロ圏の7月生産者物価指数(PPI)や小売売上高などが市場予想を下回った場合、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げを想定したユーロ売りは続く可能性がある。ただ、米雇用統計など重要指標が市場予想を下回った場合、ユーロの下げ幅は限定的となりそうだ。

予想レンジ:1.0900ドル-1.1200ドル

■下げ渋り、日経平均反転でリスク回避の円買い縮小

今週のユーロ・円は下げ渋り。一時160円近辺までユーロ安・円高に振れる場面があったが、米長期金利の下げ渋りや日経平均の反転を受けてリスク回避の円買いは縮小。この影響でユーロ売り・円買いは一服し、対円レートの下げ幅は縮小した。取引レンジ:160円03銭-162円18銭。

■下げ渋りか、目先的にはドル・円の相場動向が手掛かり材料に

来週のユーロ・円は下げ渋りか。ユーロ圏7月生産者物価指数(PPI)など経済指標が市場予想を下回った場合、9月開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加利下げを見込んだユーロ売りが強まる可能性がある。一方、日本銀行は金融正常化のスタンスを堅持しており、年内の追加利上げにらみ円買いが入りやすい。ただ、目先的にドル・円が下げ渋る展開ならユーロ売り・円買いが拡大する可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・6日(金):4-6月期域内総生産確定値(改定値:前年比+0.6%)

予想レンジ:160円00銭-163円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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