<動意株・3日>(大引け)=農業総研、ワンキャリア、Mipoxなど
農業総合研究所<3541>=後場急伸しストップ高。午後1時、NTT<9432>グループのNTTアグリテクノロジーとの間で、資本・業務提携契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。NTTアグリテクノロジーは農業総研の株主である農林漁業成長産業化支援機構から48万5900株(2月29日時点の発行済み株式総数の2.20%)を取得する。農産物の高付加価値化やフードロス削減に向け、規格外野菜などを活用した食品加工品の開発・流通・販売で提携する。また、農産物の流通量や販売価格の適正化を目指し、ビッグデータなどを活用したAI需要予測システムも共同で開発していく。
ワンキャリア<4377>=大幅高で年初来高値にらむ。この日午前中に、熊本県の「令和6年度(2024年度)熊本県戦略的UIJターン就職加速化業務」において、事業者として採択されたと発表しており材料視されている。熊本県では、UIJターン就職希望者や人材を求める県内企業の窓口として17年1月に「熊本県UIJターン就職支援センター」を設置し、今年度からは移住相談窓口と統合して「くまもと移住定住・UIJターン就職支援センター」(くまモンふるさとセンター)に変更している。同業務では同センターと連携して、関東、関西、九州北部(熊本県を除く)地域の求職者をメインターゲットに、就職支援セミナーや就職関連イベントを開催することで、UIJターン就職を強力に後押しし、県内の人手不足の緩和に寄与することを目指すとしている。
Mipox<5381>=上昇加速で新高値。今期業績予想の上方修正発表を好感する形で8月13日にマドを開けてストップ高に買われたが、その後も目先筋の売り物を吸収し上値指向を継続、前週後半から改めて上値追い態勢を強めている。表面加工処理に使う液体研磨剤で高水準の商品シェアを確保し、パワー半導体向けエッジ研磨や表面研磨でも高い実績を有する。世界的なデータセンター増設の動きを背景にハイテク関連製品分野で商機を高めており、同関連の有力銘柄として注目度が高まっている。25年3月期の最終利益は従来予想の2億円から6億円(前期は4億800万円の赤字)に大幅増額しており、業績急回復を背景に継続的な買い攻勢が目立つ。きょうは今年3月21日につけた年初来高値668円を一気に抜き去り、一時700円台を回復する場面があった。
倉元製作所<5216>=急反発。2日取引終了後、新たな事業として業務用支援ロボット事業を開始すると発表。これが買い材料視されている。業務用支援ロボットの開発、販売などを手掛けるアイウイズロボティクス(東京都品川区)を11月1日付(予定)で完全子会社化して新事業を展開していく。アイウイズロボティクスの23年12月期通期の売上高は約3億2600万円、純利益は約1600万円。
ENECHANGE<4169>=上げ足強め3日続伸。同社は消費者向けに電力・ガス切り替えプラットフォームの運営を行うほか、電力会社を顧客対象にクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスを展開している。業績は22年12月期、23年12月期と連続で営業大幅赤字となるなど低迷を余儀なくされており、経営の立て直しに傾注している。電気自動車(EV)の充電事業を巡る会計処理問題も重荷となっていたが、そうしたなか、2日取引終了後に新体制のもとで新たな事業計画を発表した。決算期をこれまでの12月期から3月期に変更し、数値目標としては25年3月期に売上高ベースで65億円(23年12月期は通期で43億7900万円)を掲げている。EV充電設備の設置拡大や電力・ガス比較サイトの事業拡大に取り組む構えにあり、新たな事業計画発表が足もとの株価を強く刺激する格好となった。
大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>=大幅高で75日線ブレーク。金属チタンの世界最大手で航空機向けなどを中心にグローバル展開している。2日取引終了後、スポンジチタンの生産能力を現行の年4万トンから5万トンに増強することを発表した。航空機需要が回復から成長軌道に転じていることなどを背景に、同社の尼崎工場の生産能力を増強する方針。投資額は約330億円で、27年度末までに引き上げる見通し。これが材料視される形で上値を見込んだ投資マネーを誘引している。
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