話題株ピックアップ【夕刊】(2):アルフレッサ、山洋電、サンウェルズ
■アルフレッサ <2784> 2,426円 +42 円 (+1.8%) 本日終値
アルフレッサ ホールディングス<2784>が反発。2日の取引終了後、子会社アルフレッサが、「ワクチン供給最適化プラットフォーム」(サービス名「ワクチンぷらっと)を構築したと発表しており、好材料視された。同サービスは、新型コロナウイルスワクチンの接種が24年度から65歳以上の人及び60歳から64歳で重症化リスクの高い人を対象に年1回の定期接種として位置づけられ、10月1日をメドに定期接種が開始される見込みであることから開発されたもの。セールスフォース・ジャパン(東京都千代田区)が提供するセールスフォース製品を導入して開発され、医療機関別接種予約システム、エリア別需要管理システムなどの機能を備えており、医療機関における予約管理の負担軽減や、接種希望者の利便性向上、接種希望者へのワクチン接種機会の提供に寄与するとしている。
■山洋電気 <6516> 9,450円 +150 円 (+1.6%) 本日終値
山洋電気<6516>が11連騰。年初来高値を連日で更新した。ストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が山洋電の株式を買い増していたことが2日の取引終了後に明らかとなり、これを思惑視した買いが株価の押し上げに寄与したようだ。同日、関東財務局に提出された変更報告書によると、ストラテジックキャピタルの保有割合は5.24%から6.28%に上昇した。報告義務発生日は8月26日。保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」としている。
■王将フードサービス <9936> 8,180円 +90 円 (+1.1%) 本日終値
王将フードサービス<9936>がしっかり。午前10時ごろに発表した8月度の月次売上高(速報版)で、直営既存店売上高が前年同月比10.9%増の84億7400万円と35カ月連続で前年実績を上回り、単月として創業以来の最高売上高を更新したことが好感された。6月21日に実施した価格改定の効果により客単価が同7.4%増と上昇したほか、客数も同3.3%増と伸長した。主要商品のレシピ改良に取り組むなどQSCの向上に努めたことや、各種キャンペーンの効果的な実施などに継続して取り組んできたことが寄与したとしており、店内飲食売り上げ、店外売り上げともに伸びたとしている。
■ガンホー <3765> 3,075円 +31 円 (+1.0%) 本日終値
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>朝安後に切り返し、年初来高値を更新した。同社はきょう正午ごろ、スマートフォン向けMMORPG「ラグナロクX」の国内でのサービス提供が決まったと発表している。現在「RagnarokX:Next Generation」の名称で各国へ配信されている「ラグナロクX」は、世界で人気を博したMMORPG「ラグナロクオンライン」のシリーズ最新作。国内でのサービス開始に先駆け、きょうから事前登録を開始している。
■ヤマハ <7951> 3,553円 +8 円 (+0.2%) 本日終値
ヤマハ<7951>が続伸。2日の取引終了後に上限を600万株(発行済み株数の3.65%)、または140億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。同社は保有するヤマハ発動機<7272>株式の一部である1800万株を売却する予定で、投資有価証券売却益204億6700万円を25年3月期単独決算に特別利益として計上する。この売却益を原資として自社株を取得し、株主還元と資本効率の向上を図る。なお、取得期間は9月10日から来年2月28日までで、取得した自社株はすべて消却する予定としている。
■サンウェルズ <9229> 2,416円 -500 円 (-17.2%) ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率トップ
サンウェルズ<9229>が急落。同社が運営するパーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」について、複数のホームで不正に診療報酬を請求していたとみられることが分かったと、共同通信が2日に報じた。併設の訪問看護ステーションがホーム入居者への訪問について、実際に異なる記録を作っていたと伝えている。共同通信の報道に対しサンウェルズは3日にコメントを開示。「過剰訪問介護及び、保険の不正請求が存在するという旨の記事が公開されているが、そのような事実は一切ない」としたうえで、信用を毀損しており訴訟を含めて法的措置を検討していると表明した。更に、施設運営や業務の透明性を確保するため、厚生局を含め関係各所からの調査を依頼することも検討しているという。同社株には、報道をネガティブ視した売り注文が膨らんだ。
■伊藤園 <2593> 3,363円 -105 円 (-3.0%) 本日終値
伊藤園<2593>は5日続落。2日取引終了後に5~7月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比3.2%増の1250億3900万円、営業利益は同28.7%減の71億2800万円だった。大幅な減益となったことが嫌気された。「お~いお茶」をはじめとする各種飲料の販売が堅調だったほか、傘下のタリーズコーヒージャパンで手掛ける飲食関連事業も良好だった。一方、広告宣伝費など販管費の増加があり、これが全体の利益を押し下げた。
■農業総合研究所 <3541> 353円 +80 円 (+29.3%) ストップ高 本日終値
農業総合研究所<3541>が後場に急伸し、年初来高値を更新した。3日午後1時、NTT<9432>グループのNTTアグリテクノロジーとの間で、資本・業務提携契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。NTTアグリテクノロジーは農業総研の株主である農林漁業成長産業化支援機構から48万5900株(2月29日時点の発行済み株式総数の2.20%)を取得する。農産物の高付加価値化やフードロス削減に向け、規格外野菜などを活用した食品加工品の開発・流通・販売で提携する。また、農産物の流通量や販売価格の適正化を目指し、ビッグデータなどを活用したAI需要予測システムも共同で開発していく。
■ミガロホールディングス <5535> 1,950円 +277 円 (+16.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
ミガロホールディングス<5535>が大幅反発。午前11時ごろ、子会社DXYZの顔認証プラットフォーム「FreeiD(フリード)」と長谷工コーポレーション<1808>のマンションの暮らし情報活用プラットフォーム「LIM Cloud」との連携システムが、長谷工グループの長谷工不動産のコンセプト型賃貸マンション「WORVE 那覇泉崎」に採用され、「オール顔認証マンション」の実証実験を開始したと発表しており、好材料視された。なお、同件は長谷工不動産の分譲マンション・賃貸マンションにおける初の「オール顔認証マンション」で、「LIM Cloud×FreeiD」連携システムの導入も初めての取り組みとしている。
■レナサイエンス <4889> 408円 +43 円 (+11.8%) 本日終値
レナサイエンス<4889>が急騰し、1月9日につけた年初来高値440円を一気に更新した。2日の取引終了後、開発中の悪性黒色腫治療薬RS5614が、8月28日付で厚生労働省より希少疾患用医薬品の指定を受けたと発表しており、これを好感した買いが流入した。希少疾患用医薬品指定を受けたことにより、RS5614の薬価算定における市場性加算が加わるほか、承認後の再審査期間が延長されて同治療薬事業の独占期間が長くなる。また、医薬基盤・健康・栄養研究所を通じての助成金交付などの優遇措置が受けられるといったメリットがある。なお、RS5614は24年度中に承認申請のための第3相試験を開始する予定。また、同件による25年3月期業績予想の変更はないとしている。
株探ニュース