ダウ平均は600ドル超の大幅反落 ISM受けリスク回避が広がる=米国株概況
NY株式3日(NY時間16:20)(日本時間05:20)
ダウ平均 40936.93(-626.15 -1.51%)
S&P500 5528.93(-119.47 -2.12%)
ナスダック 17136.30(-577.33 -3.26%)
CME日経平均先物 37675(大証終比:-1115 -2.96%)
連休明けのNY株式市場でダウ平均は600ドル超の大幅反落。本日から米株式市場は9月相場入りだが、この日発表のISM製造業景気指数が前回から改善はしたものの引き続き米製造業の低迷を示唆したことに市場は敏感に反応し、市場はリスク回避の雰囲気に包まれた。今週は金曜日に米雇用統計が発表されるが、予想を下回れば8月同様の反応になるのではとの警戒感も出ていたようだ。
エヌビディア<NVDA>やAMD<AMD>といった半導体関連株が下げを主導し、エネルギーや産業も下落。好調な推移を見せてた金融株も反落している。
8月は月初の急落を取り戻し、S&P500は4カ月連続の月足陽線で終えた。底堅い展開を見せて株価指数は最高値も更新したが、9月相場には慎重な面もあるようだ。過去10年間のS&P500の平均で9月は最悪の月であることも投資家心理を慎重にさせていたのかもしれない。
市場は今月のFOMCでの利下げ開始を確実視している。中には大幅利下げを見込む声も少なからずあるようだ。その意味でも市場では、金曜日の米雇用統計にむけての一連の米経済指標を確認したい意向が強い。
米大手証券のストラテジストからは、今後数カ月間はS&P500が大幅な上昇を遂げることはないとの見方が出ていた。「市場がすでに予想している以上の利下げをFRBが実施し、経済が回復し、さらには追加の刺激策でも導入されない限り、今後6-12カ月間は指数レベルでのリターンは最小限に留まる」と想定しているという。8月のように米雇用統計が景気悪化を示唆する内容であれば、調整色が強まる可能性にも言及していた。
ボーイング<BA>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も従来の185ドルから119ドルに引き下げた。連休前終値よりも31%低くウォール街では最低水準。
USスチール<X>が下落。民主党の大統領候補のハリス副大統領がペンシルベニア州ピッツバーグを訪問し「USスチールは引き続き国内で所有・操業されるべきだ」と発言したことが嫌気されている。
サウスウエスト航空<LUV>が上昇。アクティビスト(物言う投資家)として知られるエリオットが、保有する同社の普通株が全体の10%に達し、臨時株主総会の招集を要求できる基準値を超えたと伝わった。
クリエイターのアプリ開発を支援するソフトウェアを手掛ける提供ユニティ・ソフトウエア<U>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
光ファイバーネットワーク機器のアプライド・オプトエレクトロニクス<AAOI>が3日続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を17ドルとした。連休前終値よりも50%近く高い水準。
石油・ガスのセーブル・オフショア<SOC>が急伸。カリフォルニア州南部のサンタバーバラ郡と条件付き安全弁に関する和解に到達したと発表した。
リカージョン・ファーマ<RXRX>が大幅安。脳海綿状血管腫(CCM)患者を対象とした治験薬「REC-994」の中間試験において、安全性と耐容性の主要評価項目を達成した。ただ、アナリストらは詳細の不足と明確なシグナルの欠如を失望と評した。
USスチール<X> 35.60(-2.31 -6.09%)
ボーイング<BA> 161.02(-12.72 -7.32%)
ユニティ・ソフトウエア<U> 16.70(+0.33 +2.02%)
サウスウエスト航空<LUV> 29.58(+0.66 +2.28%)
アプライド・オプト<AAOI> 12.26(+0.91 +8.02%)
セーブル・オフショア<SOC> 23.43(+6.59 +39.13%)
リカージョン・ファーマ<RXRX> 6.07(-1.21 -16.62%)
アップル<AAPL> 222.77(-6.23 -2.72%)
マイクロソフト<MSFT> 409.44(-7.70 -1.85%)
アマゾン<AMZN> 176.25(-2.25 -1.26%)
アルファベットC<GOOG> 158.61(-6.50 -3.94%)
テスラ<TSLA> 210.60(-3.51 -1.64%)
メタ<META> 511.76(-9.55 -1.83%)
AMD<AMD> 136.94(-11.62 -7.82%)
エヌビディア<NVDA> 108.00(-11.37 -9.53%)
イーライリリー<LLY> 956.53(-3.49 -0.36%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美