注目銘柄ダイジェスト(前場):ダイサン、富士ソフト、バードマンなど
ダイサン<4750>:602円(-68円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は0.2億円の黒字となり、前年同期比0.4億円の収益改善となっている。ただ、据え置きの通期予想は4.5億円で前期比8倍の見通しとなっており、進捗面ではやや物足りなさも意識される。直近で株価の上昇ピッチが速まり、前日には年初来高値を更新する動きとなっていたことから、期待感の反動も強まる形とみられる。
内田洋行<8057>:7080円(-550円)
大幅反落。前日に24年7月期の決算を発表している。営業利益は93.5億円で前期比10.8%増となり、第3四半期決算時に上方修正した水準の92億円をやや上回る着地に。年間配当金は従来計画210円から220円に一段引き上げ。一方、25年7月期は100億円で同7.0%増の見通しとしている。ICT関連ビジネスやオフィス投資の着実な伸長を見込むとしている。ただ、ガイダンスはほぼ想定線とみられ、地合い悪の中で出尽くし感が先行。
ニトリHD<9843>:22005円(+555円)
大幅続伸。前日に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比7.8%増となり、2カ月ぶりのプラスに転じている。客単価が同1.8%低下した一方で、客数が同9.8%増加している。一部店舗では台風による影響を受けたものの、TVCM効果、エアコンキャンペーンなどの施策が奏効したようだ。なお、米経済指標の悪化を映した為替市場のドル安円高反転も、円高メリット銘柄として本日は買い材料につながっている。
富士ソフト<9749>:9620円(+650円)
大幅高。米投資ファンドのベインキャピタルが同社に対し非公開化の提案をしていると発表している。同社では8月に米投資ファンドのKKRによる買収を発表しており、TOB価格8800円を意識した株価形成となっていた。今回のベインによるM&Aでは、TOB価格は9200-9300円程度とみられているもよう。今後の株式取得合戦への発展なども思惑視して、一段のプレミアムも意識されているようだ。
アドバンテス<6857>:6168円(-475円)
大幅続落。前日に米国では8月のISM製造業景気指数が発表されている。8カ月ぶり低水準だった7月の46.8から47.2に上昇しているものの、市場予想の47.5を下回るなど停滞状況の継続が確認されている。景気後退懸念が再燃する形で前日の米国株式市場は大きく売り込まれており、リスクオフの流れが東京市場にも波及している。とりわけ、SOX指数が7.7%安と急落していることで、同社など半導体関連の下げが目立つ展開に。
農業総合研究所<3541>:406円(+53円)
年初来高値。NTT<9432>傘下のNTTアグリテクノロジー(東京都新宿区)と資本業務提携契約を締結したと3日に発表し、引き続き買い材料視されている。農産物の高付加価値化やフードロス削減に資する規格外野菜などを活用した食品加工品の開発、流通、販売などで協業する。NTTアグリテクノロジーは農林漁業成長産業化支援機構から農業総合
研究所株を取得する予定。
アイズ<5242>:2355円(+77円)
大幅に3日ぶり反発。自社が運営する広告業界プラットフォーム「メディアレーダー」の取引件数が累計4万件を突破したと発表している。メディアレーダーは、マーケティング担当者・広告代理店と媒体社・マーケティングサービス会社を結ぶ広告業界向けの検索サイト。利便性やマッチング精度の向上を追求する取り組みを行ってきた結果、取引件数の増加につながったという。
バードマン<7063>:614円(+100円)
ストップ高。新社長にクリエイティブ事業を手掛けるミューン(大阪市)代表取締役の嶋津宗成氏が就任すると発表している。就任予定日は26日。現社長の伊達晃洋氏は24年6月期決算で多額の損失を計上した経営責任を明確化するため、辞任する。併せて企業再生業務の知見と経験を持つ人材として、海帆<3133>取締役の吉川元宏氏が社外取締役に、國松晃氏、水谷準一氏、刈谷龍太氏を社外取締役(監査等委員)に迎える。
《ST》