株価指数先物【寄り前】 ショート優勢のなかで52週線水準を試す可能性

市況
2024年9月5日 8時09分

大阪9月限ナイトセッション

日経225先物 36520 -480 (-1.29%)

TOPIX先物 2610.50 -22.0 (-0.83%)

シカゴ日経平均先物 36725 -275

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

4日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。7月の米雇用動態調査(JOLTS)は求人件数が767万3000件と前月の791万件から減少し、市場予想(810万件程度)を下回った。労働市場の一段の減速を示す内容と受け止められ、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げを予想する見方が高まった。前日の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いがディフェンシブ株を中心に入ったことでNYダウは反発。ただし、週末の8月の米雇用統計の発表を控え、様子見ムードも強かった。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>などハイテク株の一角には買い戻しもみられたが、ナスダック指数は小幅に続落。S&P500業種別指数は自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、公益事業が上昇した半面、エネルギー、電気通信サービス、小売が下落。

シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比275円安の3万6725円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円安の3万6950円で始まり、その後プラスに転じ、3万7240円まで買われる場面もみられた。ただし、200日移動平均線(3万7310円)を捉えることはできず、買い一巡後は3万6840円~3万7140円辺りで保ち合いを継続。終盤にレンジを下放れ、3万6520円とナイトセッションの安値で終えた。

日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションの開始直後には25日線(3万6970円)を上回り、200日線に接近する場面もみられたが、結局は両線が抵抗線として機能する形となった。ボリンジャーバンドの中心値(25日)を下回ったことで、-1σ(3万5220円)との推移が意識されそうだ。

また、米国では足もとの経済指標の結果を受け、FOMCでの0.5%利下げの確率が上昇している。米長期金利は低下し、為替市場ではドル・円が1ドル=143円台と円高に振れて推移するなか、日経225先物はリバウンド狙いのロンを手控えさせそうだ。52週線が3万6250円辺りに位置しており、同水準を試してくる展開が意識されてくるだろう。

そのため、オプション権利行使価格の3万6250円から3万7250円のレンジを想定する。52週線の攻防をみせてくるようだと、ショートが入りやすくなることで下へのバイアスが強まり、瞬間的に3万6000円を割り込む場面を警戒しておく必要がありそうだ。反対に200日線水準での推移をみせてくるようだと、前日の大幅な下げに対するショートカバーが意識されてくるとみられる。もっとも、米雇用統計の結果待ちのなかでポジションを傾けてくる動きは限られるため、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。

なお、4日の米VIX指数は21.32(前日は20.72)に上昇した。一時19.34まで低下する場面もみられたが、前日に上回った25日線が支持線として機能する形だった。依然としてボトム圏での推移ではあるものの、20.00を上回って推移するようだと、リスク回避姿勢に向かいやすいだろう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍に低下した。14.11倍辺りに位置している75日線を下回ってきており、NTショートでのスプレッド狙いの動きが強まる可能性がありそうだ。円高が重荷となり輸出関連株などは売られそうだが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に明確な底入れがみられるまでは、NTショートに振れやすいとみられ、14.00倍割れを想定しておきたいところである。

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