話題株ピックアップ【夕刊】(1):広済堂HD、ラウンドワン、良品計画
■広済堂ホールディングス <7868> 492円 +51 円 (+11.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
広済堂ホールディングス<7868>が大幅高。5日取引終了後、24年3月期の有価証券報告書などの訂正報告書を提出する必要がある事項が識別されたと発表した。一部収益の計上処理を訂正するため。有価証券報告書の訂正報告書に対して監査証明を付すため、監査法人に監査を委嘱する。また、今回の訂正を受けて内部統制報告書の訂正報告書を提出し、内部統制の開示すべき重要な不備を識別する見込みのため、25年3月期第1四半期の決算短信に対するレビューも行うという。これら監査の完了に約1カ月前後かかる見通しで、完了次第、訂正報告書と今第1四半期決算短信を提出するとしている。同社は8月8日に予定していた第1四半期決算の発表を延期しており、今回見通しが示されたことで先行きへの過度な不安が和らいだようだ。
■ラウンドワン <4680> 931円 +51 円 (+5.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ラウンドワン<4680>が後場に一段高となった。6日午前11時半に8月の月次売上高速報を開示した。国内の既存店売上高は前年同月比8.6%増となり、3カ月連続で前年同月を上回った。堅調な業況を好感した買いが入ったようだ。土日祝日数は前年同月と比較して1日多く、国内の既存店売上高は実質的に約6%増となったとしている。分野別ではボウリングやスポッチャ、カラオケなどの既存店売上高が伸びた。米国の既存店売上高は同9.6%増となり、2カ月ぶりに増収となった。
■良品計画 <7453> 2,703.5円 +85 円 (+3.3%) 本日終値
良品計画<7453>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が5日付で同社の投資評価「1(強気)」を据え置き、目標株価を前回の3100円から3600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。レポートでは、国内月次は生活雑貨が極めて好調であるとしたうえで、婦人服や海外の弱さを相殺できると評価。また、同社の国内の平米あたり売り上げの低下と国内事業の営業利益率水準を踏まえると依然改善余地は大きいと考えている。
■エリアリンク <8914> 1,772円 +55 円 (+3.2%) 本日終値
エリアリンク<8914>が続伸。同社はトランクルーム「ハローストレージ」を運営する。5日の取引終了後に8月の月次実績を発表。ハローストレージの稼働状況において、既存稼働率は前月と横ばいの91.02%(前年同月は90.72%)となった。新規稼働率は前月の53.14%から上昇し、54.25%(前年同月は53.21%)となった。稼働状況は高水準を維持しているとの見方から、買い安心感が広がったようだ。
■東電HD <9501> 678.9円 +19 円 (+2.9%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>や北海道電力<9509>、九州電力<9508>など電力株の上げが目立ち、東証の業種別指数で「電気・ガス業」は上昇率トップとなっている。日本経済新聞電子版が5日夜、「大手電力会社の2025年3月期の売上高設備投資比率が14年ぶりの高水準になる見通しだ」と報じた。原発の再稼働に向けた工事や再生可能エネルギー関連の投資が増えるという。報道を受けて、原発の再稼働に向けた収益押し上げ効果が意識され、買いを集める格好となったようだ。記事によると、大手電力7社の売上高設備投資比率の平均は16.6%となり、東日本大震災が発生した11年3月期以来の高水準となるという。
■セリア <2782> 3,495円 +75 円 (+2.2%) 本日終値
セリア<2782>が反発。6日の取引終了後、8月度の月次売上高を開示した。既存店売上高は前年同月比8.3%増と増収基調を継続した。業況を評価した買いが入ったようだ。既存店の客数は同5.9%増、客単価は同2.3%増となった。全社ベースの売上高は同11.3%増となった。
■ビックカメラ <3048> 1,693円 +35 円 (+2.1%) 本日終値
ビックカメラ<3048>やイオン<8267>、DCMホールディングス<3050>など小売株が総じて堅調に推移。総務省が6日発表した7月の家計調査によると、消費支出(2人以上の世帯)は物価の変動を除く実質ベースで前年同月比0.1%増となった。前年同月を上回るのは3カ月ぶりとなる。消費活動の底堅さが意識され、小売関連株を物色する動きが広がったようだ。7月は住居の設備修繕・維持に関する消費や、テレビやパソコン、国内パック旅行などの消費で支出が伸びた。
■KADOKAWA <9468> 3,020円 +57.5 円 (+1.9%) 本日終値
KADOKAWA<9468>が続伸。SBI証券が5日、カドカワの目標株価を3970円から4370円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続する。サイバー攻撃の影響による損失で25年3月期の利益予想を下方修正したカドカワについて、フレッシュなIP(知的財産)ポートフォリオによるメディアミックスを通じた収益貢献を背景に、本業の収益は成長フェーズにあるとの見方は不変だとし、損失額が第1四半期時点で概ね確定したことは前向きに捉えることができるとの見解を示す。同証券はカドカワの26年3月期営業利益予想を237億円から244億8900万円に引き上げている。
■エービーシー・マート <2670> 3,050円 +51 円 (+1.7%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が4連騰。SMBC日興証券は5日、ABCマートの目標株価を3200円から3300円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。客単価の上昇が継続し、月次売上高は好調に推移していると指摘。一方で、2022年秋から月次売上高の回復が始まったことを踏まえ、業績面で下期のハードルの高さが懸念されるとの見方も示す。株価についてはボックスレンジ内での推移を想定しつつ、プライベートブランド(PB)比率の再浮上と円高によるPBの粗利率の改善、海外での成長期待の醸成などが株価の上昇に求められるとみる。同証券は26年2月期のABCマートの営業利益予想について、これまでの613億円から635億円に見直した。
■ジンズホールディングス <3046> 5,180円 +80 円 (+1.6%) 本日終値
ジンズホールディングス<3046>は3日ぶり反発。5日取引終了後、8月度の月次売上状況(速報)を発表。既存店売上高が前年同月比20.5%増と大幅に増加した。7月に続き全国的に気温の高い日が続いたため、紫外線や光によって色が変わる可視光調光レンズなどのオプションレンズやサングラスといった季節商品への需要が増えた。全店ベースでは同23.6%増だった。これが好感された。
株探ニュース