日本創発G Research Memo(7):2024年12月期は小幅増収増益予想だが上振れの可能性

特集
2024年9月10日 16時07分

■今後の見通し

● 2024年12月期業績予想の概要

日本創発グループ<7814>の2024年12月期の連結業績は、売上高が前期比2.9%増の77,000百万円、営業利益が同1.1%増の3,500百万円、経常利益が同0.2%増の4,000百万円、EBITDAが同1.2%増の6,250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.7%増の2,600百万円を見込んでいる。下期の不透明感を考慮して期初計画を据え置いた。

小幅な増収増益にとどまる見込みであるが、これはグループ第10期を迎え、2024年12月期を基盤固めの1年と位置付けており、人的資本の活性化(事業会社のリロケーション、新卒初任給額の大幅な水準引き上げ、人的資本開示を踏まえたDX投資の積極化)によるコスト増加を見込んでいるためである。事業会社のリロケーションでは神田アネックスビルの売却(2025年12月26日引渡期限、2025年12月期に固定資産売却益約3,500百万円を計上予定)のほか、設備稼働率向上に向けた製造拠点の集約・統廃合、付加価値向上に向けた人的資本の活性化に取り組む。新卒初任給額の大幅な水準引き上げは、地域差を考慮して各事業会社において検討し、全体として年間約200百万円の人件費増加を見込んでいる。ただし、この増加分については期間収益で吸収する見込みである。また一部事業会社を除いて退職金制度を廃止する。人的資本開示を踏まえたDX投資の積極化では、グループ企業間を含めた人事交流により知見の共有化を図るほか、従業員の成長意欲を刺激する。さらに能力の可視化などを推進するため、新基幹システムへの移行などDXを推進する方針だ。

通期会社予想に対する第2四半期の進捗率は売上高49.7%、営業利益65.0%、経常利益53.6%、EBITDA50.7%、親会社株主に帰属する当期純利益61.9%と高水準である。さらに増収効果、付加価値増加、内製化の進展によって売上総利益率が上昇基調であること、同社が展開するクリエイティブサービスに対する顧客ニーズは下期も高水準推移が見込まれること、グループシナジーによってさらなる高付加価値化が見込まれることなどを勘案すれば、会社予想に上振れ余地があり、収益拡大基調が期待できるものと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《HN》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.