米大手銀株の売り目立つ コンファレンスで慎重な見方が相次ぐ=米国株個別
(NY時間10:39)(日本時間23:39)
ゴールドマン<GS> 469.98(-18.59 -3.80%)
JPモルガン<JPM> 206.35(-10.46 -4.82%)
シティグループ<C> 57.79(-1.75 -2.94%)
バンカメ<BAC> 38.97(-0.50 -1.27%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 54.76(+0.17 +0.31%)
モルガン・スタンレー<MS> 96.34(-1.85 -1.88%)
本日の米株式市場で大手銀株の売りが目立っている。今年の大手銀株はFRBの利下げ期待が高まる中で、堅調な値動きをしている。ここに来て戻り売りが出ているようだが、前日から米銀の幹部が英銀主催のコンファレンスに出席しており、先行きに慎重な見方を示していた。
ゴールドマン<GS>のソロモンCEOは前日引け後にコンファレンスに出席し、同銀の7-9月期(第3四半期)のトレーディング部門は前年比で10%減益の軌道にあると発言。トレーディング部門について市場は6.6%の減益を予想していた。
また、消費者部門でも税引き前で4億ドルの損失を計上する見通しを示した。同銀はGM<GM>と提携したクレジットカード事業やセラーファイナンス事業から手を引き、消費者ビジネスを縮小していた。同CEOは、昨年同四半期の好業績のベース効果が見通し達成を困難にしたほか、8月などに業務環境が厳しくなったことを理由に挙げた。
一方、本日はJPモルガン<JPM>の幹部ピント氏が同コンファレンスに出席し、2025年の純受取利息(NII)の現状や支出の市場の予想は楽観的過ぎると述べていた。
なお、バーFRB副議長(銀行監督担当)の本日の講演内容の事前原稿が先ほど伝わり、銀行の資本要件案を大幅に変更し、大手銀への影響を半減させると伴に、小規模の銀行をこの措置の大部分から除外することを明らかにした。米大手銀8行に対して計画していた19%の資本要件引き上げをほぼ半減させる。これによりシティグループ<C>やバンカメ<BAC>、JPモルガンなどが求められる資本増強は9%になる。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース