AIブームが失速 上昇取り戻すには新たなカタリストが必要
米大手証券のストラテジストはAIブームが失速しており、株式市場が上昇基調を取り戻すには新たなカタリストが必要だと述べた。AIが長期的に生産性を革新的に変える可能性は大いにあるものの、短期的な可能性に賭けて株価をつり上げてきた動きは時期尚早だったと述べている。
最近はエヌビディア<NVDA>を筆頭に半導体銘柄が勢いを失っているが、その表れだという。ただ、AIのテーマが市場で過大評価されていただけで、決して終わったわけではないとも述べている。
投資家はそれらへのエクスポージャーを減らしており、FRBの利下げが見込まれる現在、米経済の温度を測りながら別のセクターにシフトしているという。
同ストラテジストは優良のディフェンシブ銘柄の選好を改めて示している。一時的かもしれないが、公益や消費者必需品、ヘルスケアといった分野が有望と推奨。結果の善しあしにかかわらず「次のテーマ」が現れるまで、投資家はこうしたセクターの陰で身を潜める可能性が高いと述べている。
また、大統領選挙についてはソフトランディングを前提とした見方として、トランプ氏の経済政策が株式相場にはプラス、債券にはマイナスに働く可能性が高いとも語った。株式市場はトランプ寄りだという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース