前週末13日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2024年9月17日 5時20分

■ジャパンMA <9236>  1,131円 (-400円、-26.1%) ストップ安

ジャパンM&Aソリューション <9236> [東証G]がストップ安。12日の取引終了後、24年10月期の連結業績予想について、売上高を9億1300万円から6億5200万円(前期比13.3%減)へ、営業利益を2億4500万円から1700万円(同90.0%減)へ、最終利益を1億7100万円から1000万円(同91.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。今期は、計画ではM&A成約組数を通期で92組と見込んでいたが、第3四半期時点での成約組数は41組にとどまっており、進捗に遅れが生じていることが要因。また、成約組数の進捗を回復するためM&Aアドバイザー人員の採用を進めていることもコスト増につながる。なお、第3四半期累計(23年11月-24年7月)決算は、売上高4億300万円、営業損益1800万円の赤字、最終損益1300万円の赤字だった。なお、前年同期は四半期決算を開示していないため、前年同期との比較はない。

■タイミー <215A>  1,633円 (-346円、-17.5%)

タイミー <215A> [東証G]が急反落。今年7月下旬に東証グロース市場に新規上場した直近IPO銘柄でスキマバイトサービス「タイミー」を運営、数時間単位の求人に手軽に応募できるという時流に乗るビジネスモデルで話題を集めた。足もとの業績も堅調に推移しており、同社が12日取引終了後に発表した23年11月-24年7月期の決算(単独)は営業利益が27億9300万円と好調だった。登録者数の大幅な伸びが収益押し上げ要因となっており、コアワーカー比率が高まったことによる利益採算の向上も貢献している。なお、通期予想に対する進捗率は68%にとどまった。株価面では進捗率などからネガティブに評価する動きが優勢で、目先筋の売りに反映された。

■JEH <5889>  3,135円 (-575円、-15.5%)

Japan Eyewear Holdings <5889> [東証S]が急反落。12日の取引終了後に発表した第2四半期累計(2-7月)連結決算は、売上高83億円(前年同期比29.6%増)、営業利益27億5400万円(同53.5%増)、純利益16億7700万円(同89.2%増)と大幅な増収増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。国内個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、ブランド力などを背景に店舗販売が引き続き堅調に推移したことに加えて、「金子眼鏡」「フォーナインズ」両ブランドで販売価格の改定を行ったことが業績を牽引した。また、両ブランドで国内6店舗の新規出店を行ったことやメタルフレーム、プラスチックフレームの眼鏡枠製造事業を展開するタイホウを子会社化したことも寄与した。なお、25年1月期通期業績予想は、売上高149億6000万円(前期比10.6%増)、営業利益43億円(同16.2%増)、純利益26億8000万円(同20.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■GAテクノ <3491>  1,016円 (-168円、-14.2%)

GA technologies <3491> [東証G]が3日続急落。同社は12日の取引終了後、24年10月期第3四半期累計(23年11月-24年7月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比33.0%増の1316億4300万円、最終利益は同66.7%増の10億2200万円となった。9ヵ月間累計では大幅増益となったが、直近3ヵ月間の5-7月期で最終利益は6割減となっており、失望売りが出たようだ。不動産投資プラットフォームのRENOSYマーケットプレイス事業と、不動産業界向けのITANDI事業の売上収益はともに拡大した。半面、米国の投資用不動産のオンラインマーケットプレイスを展開するRW OpCo社でのコストの増加などが利益を圧迫する要因となった。

■ラクスル <4384>  1,108円 (-95円、-7.9%)

東証プライムの下落率トップ。ラクスル <4384> [東証P]が急反落。印刷物をネットで注文できる印刷通販サイトを運営するが、足もとの業績は好調で中小企業向け印刷需要を取り込み、収益を大きく伸ばしている。12日取引終了後に発表した24年7月期の決算は営業利益が前の期比43%増の25億2300万円と急拡大し過去最高利益を大幅に更新。更に続く25年7月期の同利益についても32~37億円(前期比27~47%増)と大幅な伸びを見込んでいる。M&A効果によりトップラインが大きく上乗せされる見通しで、これが利益も押し上げる。ただ、前期に計上した関連会社の持ち分売却などに伴う特別利益が剥落するため、最終利益段階では減益の可能性もあるとしている。なお、同日に住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]と提携して金融事業への参入も発表した。需給面に目を向けると、株価3000円近辺は特に累積売買代金の多い水準であり、目先上値の重さを確認した投資資金が利益確定の売りを出し、上値を押さえる格好となった。

■ビジョナル <4194>  8,640円 (-520円、-5.7%)

東証プライムの下落率6位。ビジョナル <4194> [東証P]が急反落。同社は12日の取引終了後、24年7月期の連結決算発表にあわせ、25年7月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比15.5%増の764億円、最終利益は同3.7%増の134億7000万円を見込む。最終利益は前期に続き過去最高益を計画する。半面、増益率は前期から鈍化する予想を示している。利益水準としては物足りないと受け止めた投資家の売りが膨らんだようだ。転職支援サイト「ビズリーチ」の売上高は堅調に推移する半面、企業向けの人材管理支援システム「HRMOS(ハーモス)」においてはプロモーションの推進により、前期に続き営業損失を見込む。24年7月期の売上高は前の期比17.5%増の661億4600万円、最終利益は同30.8%増の129億9000万円だった。

■日東工器 <6151>  2,326円 (-94円、-3.9%)

日東工器 <6151> [東証P]が大幅反落。12日取引終了後、特別調査委員会の設置を決めたと発表した。子会社の栃木日東工器で棚卸資産の残高に過大計上の疑義があることが判明したため。第2四半期決算の発表はスケジュール通りを目指しているが、影響を含めて特別調査委員会の調査途中で開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表するとしている。先行き不透明感が嫌気されたようだ。

※13日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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