誠建設が一時S安、名証上場承認発表で東証スタンダード上場維持基準の未達リスク意識
誠建設工業<8995>が一時ストップ安の水準となる前営業日比150円安の705円に売られた。同社は19日の取引終了後、名古屋証券取引所から名証メイン市場の上場承認を受けたと発表した。上場予定日は9月26日となり、東証スタンダード市場との重複上場となる。同社はスタンダード市場の上場維持基準に関し、3月31日時点の流通株式時価総額が5億1600万円と、基準の10億円を充たしていない。東証はプライム・スタンダード・グロースの3区分の新市場を新設後、上場維持基準に適合しない企業に関しては経過措置を適用しているが、3月期企業の場合の経過措置は25年3月末で終了となる。その後、原則として1年間の改善期間を経て基準に適合しない場合は、監理銘柄・整理銘柄に指定された後、最終的には上場廃止となる制度となっている。流通株式時価総額の基準のない名証メイン市場への重複上場を受け、東証スタンダード市場の上場維持基準達成に向けた取り組みに対し同社が消極的となり、基準に未達となるリスクが意識され、売りが膨らんだようだ。