株式市場と金利市場で異なるシグナル 株式市場へのエクスポージャーをヘッジすべきとの声

注目
2024年9月24日 23時49分

米株式市場と金利市場はそれぞれ異なるシグナルを発しているという。S&P500とダウ平均は、先週の大幅利下げ以降の勢いに拍車をかけるように月曜日にも過去最高値を更新。第3四半期のS&P500は4.7%上昇し、ダウは7.7%上昇している。このパフォーマンスはFRBによる低金利政策のもとで活況を呈する経済と急上昇する企業収益の様子を描き出している。

しかし、ストラテジストは金利市場は別のシグナルを発していると指摘している。金利市場では2025年のFF金利が3%を下回ると予測しており、その要因の一部はインフレの2%目標への接近かもしれないが、この先米経済が弱体化する可能性を示唆している面もあるという。

最初の利下げ後の株式市場の最終的な方向性は経済、ひいては企業収益がどうなるかによって決まるが、それは事後的にしか判明しないと指摘している。利下げサイクルと好調な経済が重なれば、株式にとっては素晴らしい事だが、経済が低迷すれば利下げサイクルの効果は圧迫される。

今月初めに米雇用統計が景気減速を示唆したため株価は下落し、金利も低下していた。その後、経済が成長を維持していることを示すデータが幾つか発表されたことで、株価と金利は回復。ただ、米経済データは依然相反するシグナルを発信しており、昨日の9月の米PMIもサービス業は拡大を示していたものの、製造業は15カ月ぶりの低水準に落ち込んでいた。

同ストラテジストはこれらの状況を背景に、オプションを通じて株式へのエクスポージャーをヘッジすべきと推奨している。「どちらの市場が正しいかはいずれ証明されるだろう。ただ、経験則から言えば、金利市場である可能性が高い」と述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.