話題株ピックアップ【昼刊】:ファナック、日野自、東邦銀
■ファナック <6954> 4,410円 +184 円 (+4.4%) 11:30現在
ファナック<6954>や安川電機<6506>が大幅高。オムロン<6645>が急伸するなど、中国景気の動向の影響を受けやすい機械株への資金流入が続いている。中国では追加の金融緩和や不動産市場の支援策など景気刺激策の発表が相次いでいる。国営新華社通信によると、26日には中国共産党の中央政治局会議が開かれ、預金準備率の引き下げや、超長期特別国債の発行と有効活用など、政策的な対応の必要性を訴えた。同会議は習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が主宰する。機械株に対しては、今回の中国政府のバズーカ的な政策対応による景気浮揚と需要環境の改善を期待した買いが入ったようだ。東証の業種別指数で「機械」は上昇率トップとなっている。
■日野自動車 <7205> 483.2円 +18.2 円 (+3.9%) 11:30現在
日野自動車<7205>が10日続伸している。26日の取引終了後、カナダにおける訴訟について、原告団側と和解すると発表しており、好材料視されている。同件は、過去の不正行為などで損害を被ったなどとして、暫定的な集団訴訟として提起されていたもので、和解に伴い和解金約60億円を25年3月期第2四半期に特別損失として計上するという。なお、業績への影響は精査中としている。
■東邦銀行 <8346> 262円 +9 円 (+3.6%) 11:30現在
東邦銀行<8346>が大幅続伸している。同社は26日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。今期の経常収益予想は41億円増額して659億円(前期比11.7%増)、最終利益予想は17億円増額して64億円(同21.9%増)に見直した。年間配当予想は1円増額して8円(前期比1円増配)としており、ポジティブ視されたようだ。資金利益が想定を上回る見込みとなったほか、与信関係費用が想定を下回る見通しとなり、業績予想に反映した。
■弁護士ドットコム <6027> 3,205円 +105 円 (+3.4%) 11:30現在
弁護士ドットコム<6027>は続伸。26日取引終了後、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)「プロフェッショナルテック・キャピタル」が、労務領域のDXを支援するFlucle(フラクル、大阪市中央区)へ出資したと発表した。将来のデータ連携などを視野に入れているという。この発表を材料視する向きもあるようだ。
■ワコールHD <3591> 4,654円 +58 円 (+1.3%) 11:30現在
ワコールホールディングス<3591>が続伸している。26日の取引終了後、英国子会社を通じて、女性用インナーウェアや水着の企画開発・販売を手掛ける英ブラビッシモ・グループの全株式を取得したと発表しており、好材料視されている。ブラビッシモ社は大きいカップサイズ商品に強く、英国内で25店舗の直営店を展開するほか、ECも得意とする。今回の買収により、グループの直営店網の拡大につながるほか、従来から強みとしている大きいカップサイズマーケットにおいてドミナントポジションを確立できると判断したという。取得価額は約85億円。なお、25年3月期業績への影響は精査中としている。
■アドバンテスト <6857> 6,939円 +39 円 (+0.6%) 11:30現在
アドバンテスト<6857>が続伸、上値抵抗ラインとして強く意識されていた7000円大台ラインの攻防となっている。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数が揃って上昇、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数は最高値を更新したが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.5%高の大幅上昇をみせ、半導体セクターへの買い意欲の強さを映した。東京市場でもここにきて売買代金上位を占める半導体製造装置大手が戻り足を強めているが、そのなかアドテストは最高値更新に最も近い銘柄としてマーケットの視線を集めている。前日まで6連騰でこの間に900円近い上昇をみせていることもあって、目先高値警戒感はあるものの、利食い圧力をこなし大引けに7000円台で着地できるかが注目される。
■オークワ <8217> 904円 -61 円 (-6.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率3位
オークワ<8217>は大幅反落。26日取引終了後、25年2月期連結業績予想について、売上高を2590億円から2540億円(前期比2.7%増)へ、営業利益を35億円から24億5000万円(同15.2%減)へ、純利益を12億円から5億5000万円(同45.0%減)へ下方修正することを発表した。各利益は増益予想から一転して減益の見通しとなり嫌気されている。上期において、客数・買い上げ点数が伸び悩み、既存店売上高が計画を下回った。また、生鮮部門を中心に原材料価格の高騰や為替相場の影響があり、仕入れ価格が不安定な状況下で価格政策を推し進めたことにより粗利益率も低下した。
■INPEX <1605> 1,919円 -63 円 (-3.2%) 11:30現在
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が軟調に推移している。英紙フィナンシャル・タイムズ電子版が26日、サウジアラビアが1バレル=100ドルの非公式の価格目標を撤回し、12月からの増産へ準備を進めていると報じた。これを受け、米原油先物相場は急落し、米国産のWTI先物中心限月は2週ぶりの安値をつけた。石油関連株を巡っては、相場安に伴う採算性の悪化リスクが意識され、売りが膨らんだようだ。ENEOSホールディングス<5020>やコスモエネルギーホールディングス<5021>、出光興産<5019>も安い。
■テーオーシー <8841> 636円 -8 円 (-1.2%) 11:30現在
テーオーシー<8841>が反落している。26日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したのに伴い、投資有価証券売却益8億6900万円を25年3月期第2四半期に特別利益として計上すると発表したが、好材料視する動きは限定的のようだ。なお、通期業績予想への影響については現在精査中としている。
■古河電池 <6937> 1,379円 -3 円 (-0.2%) 11:30現在
古河電池<6937>は冴えない動き。26日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、最終利益を31億円から17億6000万円(前期比31.6%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気されている。23年6月から24年6月までに納品した非常用バッテリーの一部に発生した液漏れに対する保証費用として、製品保証費用16億6200万円を特別損失として計上することなどが要因としている。なお、売上高800億円(同6.0%増)、営業利益40億円(同23.7%増)は従来見通しを据え置いている。
■ライスカレー <195A> 1,040円 +150 円 (+16.9%) ストップ高 11:30現在
ライスカレー<195A>がストップ高の1040円に買われている。26日の取引終了後、キッズやティーンズ向けに財布やポーチ、バッグなどのオリジナル企画商品の製造販売卸を行う松村商店(東京都墨田区)の全株式を10月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視されている。松村商店はOEM(相手先ブランド製造)・ODM(相手先ブランド設計・製造)メーカーとしての地位を確立していることから、今回の買収によりライスカレーはOEM・ODM領域への参入を本格的に加速することができ、企画・生産・販売促進まで一気通貫で行うコミュニティデータプラットフォーマーとしての体制構築を進めることができると判断したという。取得価額は9億5000万円。なお、25年3月期業績への影響は精査中としている。
■Mipox <5381> 771円 +69 円 (+9.8%) 11:30現在
Mipox<5381>が急伸し、年初来高値を連日で更新した。同社は26日の取引終了後、ハンガー塗装剥離レーザー設備が2023年度補正予算の「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」において、補助金対象の先進設備・システムとして採択されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。工業用金属部品の塗装工程で使用される治具の塗装剥離工程で使用される設備で、動力源についてガスから電気への転換を促し、エネルギー使用量の大幅な削減を可能にする。資源エネルギー庁が設立した委員会の審査項目に基づき、環境共創イニシアチブ(SII)によって高性能な設備として認定された。設備を導入する顧客は一部の補助を受けることができるとしている。
■助川電気工業 <7711> 2,175円 +192 円 (+9.7%) 11:30現在
助川電気工業<7711>が異彩高で、破竹の10連騰を記録。上げ足も加速させ一時13.4%高の2248円まで上値を伸ばし、1992年以来約32年ぶりの高値圏にまい進した。10営業日合算で実に55%も株価水準を切り上げている。熱制御技術に強い研究開発型メーカーで、原子力関連機器で高実績を誇るほか、次世代原子炉の研究機関向け核融合関連製品でも旺盛な需要を捉えている。きょう行われる自民党総裁選で有力候補と目されている高市経済安全保障相は、原子力(革新炉)分野の理解が深く、核融合分野への国策支援に積極的な政策姿勢をみせている。助川電気はその関連有力株としてマーケットの熱い視線を浴びている。
■AIメカテック <6227> 2,988円 +247 円 (+9.0%) 11:30現在
AIメカテック<6227>は反発。26日取引終了後、取得上限9万株(自己株式を除く発行済み株数の1.47%)、または2億5000万円とする自社株買いの実施を発表した。期間は10月1日から同月21日まで。これが手掛かりとなっている。
■ブシロード <7803> 380円 +27 円 (+7.7%) 11:30現在
ブシロード<7803>は大幅高。26日取引終了後に自社株買いを実施すると発表した。取得上限は250万株(自己株式を除く発行済み株数の3.56%)、または10億円。期間は10月1日から来年2月28日まで。これを好感した買いが集まっている。
●ストップ高銘柄
メルコホールディングス <6676> 2,280円 -1,540 円 (-40.3%) ストップ高 11:30現在
GameWith <6552> 308円 +80 円 (+35.1%) ストップ高 11:30現在
イクヨ <7273> 2,838円 +500 円 (+21.4%) ストップ高 11:30現在
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース