前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■QPS研究所 <5595> 1,765円 (-386円、-18.0%)
QPS研究所 <5595> [東証G]が3日ぶり急反落。前週末27日取引終了後、25年5月期単独業績予想の修正を発表した。売上高を据え置き、営業利益を1000万円から2億9000万円(前期比15.0%減)へ上方修正した一方、最終損益は3億1000万円の赤字から16億2000万円の赤字(前期4億2700万円の赤字)へ大幅下方修正した。小型SAR衛星「QPS-SAR」5号機の不具合に伴い減損損失を計上するため。この発表が売り材料視されたほか、自民党総裁選に絡み足もと宇宙関連の有力株として思惑買いを集めていた反動が出たようだ。
■日経レバ <1570> 25,730円 (-2,565円、-9.1%)
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日ぶり急反落。前週末27日の自民党総裁選で石破茂元幹事長が勝利したことを受け、これが嫌気される形で急速に売り込まれる展開となった。東京市場は高市早苗経済安全保障担当相の勝利を半ば織り込む形で、高市関連とされる銘柄群をはじめ広範囲に買いが流入していた反動もあって、日経平均株価の下げもことのほか厳しくなった。そうしたなか、日経レバは日経平均に連動するように組成されたETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されていることから投資資金の関心が向かいやすい。足もとのボラティリティが高まったマーケットで個人投資家などの短期資金による売り買いが活発化した。
■東エレク <8035> 25,290円 (-2,185円、-8.0%)
東京エレクトロン <8035> [東証P]が3日ぶりに急反落し2万6000円台を割り込んだほか、レーザーテック <6920> [東証P]やディスコ <6146> [東証P]など半導体製造装置関連大手が軒並み大幅安となった。全体相場は自民党総裁選での石破茂元幹事長が勝利したことを受け、リスクオフの売り圧力が高まっており、日経平均は先物主導で大きく下値を探る展開を強いられている。値がさの半導体主力株は日経平均寄与度の高い銘柄が多いこともあり、インデックス売りの影響も反映されやすい。また、前週末の米国株市場ではNYダウが最高値更新基調を維持したものの、エヌビディア <NVDA> など半導体関連は軟調でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が5日ぶりに反落したことも、買い手控え感を助長した。
■トヨタ <7203> 2,542.5円 (-209円、-7.6%)
トヨタ自動車 <7203> [東証P]が4日ぶり急反落。前週末27日の自民党総裁選で石破元幹事長が決選投票で逆転勝利を収めたことで、為替市場ではリスクオフの円高が進行、一時1ドル=142円台前半まで円が買われる展開となったことを受け、東京株式市場でも輸出セクターを中心にネガティブ材料として強く意識されている。特に為替感応度の高いトヨタを筆頭とする自動車株には、輸入採算の悪化を警戒する売りがかさむ形となった。トヨタは前週末まで3日続伸し、この間に130円あまり水準を切り上げたが、30日はそれをすべて吐き出す格好となった。
■SBI <8473> 3,295円 (-63円、-1.9%)
SBIホールディングス <8473> [東証P]が続落。前週末27日の取引終了後、台湾の半導体ファウンドリー大手、力晶積成電子製造(PSMC)との半導体製造に関する共同事業を解消すると発表した。PSMCから、日本国内での半導体製造事業について対応をしていくことが困難になり見送りたいとの通知を受けたため。半導体ファウンドリーだけでなく半導体後工程工場の展開、生成AIデータセンターの立ち上げなどについて、複数の事業パートナー候補と引き続き協議・検討を行っているという。この発表が売り材料視されたようだ。
■三菱倉 <9301> 5,222円 (-53円、-1.0%)
三菱倉庫 <9301> [東証P]が3日ぶり反落。前週末27日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したが、全般相場の下落にツレ安する格好となった。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家が投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。
※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
株探ニュース