NY為替:良好な米経済指標やパウエルFRB議長発言を受け大幅利下げ観測後退
9月30日のニューヨーク外為市場でドル・円は142円50銭から143円91銭まで上昇し、143円67銭で引けた。米9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や9月ダラス連銀製造業活動指数が悪化予想に反し改善し、ドル買いが優勢となった。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、経済が全般的に強く、利下げが弱い経済を反映したものではなく、強い経済を維持するためとの発言を受けて積極的な利下げ観測が後退し、長期金利上昇に伴うドル買いにさらに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1200ドルから1.1114ドルまで下落し、1.1133ドルで引けた。ドイツの9月消費者物価指数速報値が予想以上に鈍化し、21年2月来で最低となったほか、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が10月会合での追加利下げの可能性を示唆したためユーロ売り圧力となった。ユーロ・円は、159円23銭へ弱含んだのち、160円13銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3416ドルへ上昇後、1.3350ドルまで下落した。ユーロ・ポンド絡みのポンド買いが強まったのち、ドル買いに押された。ドル・スイスは0.8426フランから0.8474フランまで上昇した。
《MK》