TDKが急反発、消費電力100分の1のAI用半導体開発に着手
TDK<6762>が急反発、25日移動平均線を足場に大きく切り返す展開にある。同社は2日取引終了後、フランスの原子力・代替エネルギー庁(CEA)や東北大学などと連携して消費電力を100分の1に抑えられる人工知能(AI)半導体を開発することを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。スピントロニクス技術を用いた超低消費電力のニューロモルフィック素子、スピンメモリスタの開発に成功しており、今後はニューロモルフィックデバイスの実用化を目指し、産学官の国際連携で開発を推進する方針を示している。スピンメモリスタは人間の脳の仕組みを電気的に模倣した構造となっている。近年、生成AI市場は世界的に急拡大しているが、使用されるAI用半導体については大量の電力を消費することが改善すべき課題となっている。同社が国際連携によって、画期的な電力効率の高い半導体開発を実現すれば、状況改善に大きく貢献することが見込まれるだけにマーケットの熱い視線が向けられている。