NY株式:NYダウは126ドル高、ハイテクやソフトランディング期待が支援
米国株式市場は反発。ダウ平均は126.13ドル高の42,080.37ドル、ナスダックは259.02ポイント高の18,182.92で取引を終了した。
中東情勢の緊迫化懸念が緩和し、寄り付き後、上昇。NY連銀のウィリアムズ総裁などが小幅な利下げ選択肢も存続することを示唆すると一時相場は売られた。ただ、押し目からはソフトランディング期待や人工知能(AI)の強い需要期待に半導体エヌビディア(NVDA)などハイテクが買われ、相場を支援し、再び上昇。終盤にかけて上げ幅を拡大し、終了した。セクター別では、半導体・同製造装置、ソフトウェア・サービスが上昇した一方、エネルギーが大幅下落。
半導体のエヌビディア(NVDA)は台湾の鴻海精密工業が同社のAI向け半導体に対する需要が予想を上回っているとし、サーバーの生産能力を増強する方針を示したため、上昇。オンライン小売のアマゾン(AMZN)はプライム会員向け大型セール実施で、売り上げ増期待に買われた。テクノロジー会社のハネウェル・インターナショナル(HON)は戦略的焦点の整理の一環としてアドバンスト・マテリアルズ部門の分離・上場する計画が好感され、上昇。電子署名ソリューション会社のドキュサイン(DOCU)はS&Pが中型株400種指数に同社株を採用することが明らかになり、上昇。
飲料メーカーのペプシコ(PEP)は四半期決算で、中東の不買運動などを背景に見通しを引下げたが、調整後の1株当たり利益が予想を上回り、上昇した。カジノ運営のMGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)は中国政府による追加大型財政支援策の発表がなく失望感に下落。オンラインゲーム・プラットフォーム運営するロブロックス(RBLX)は空売り投資家のヒンデンブルグがレポートで小児保護を巡り十分な安全策を長年とらなかったと指摘し、同社株の売り持ちを明らかにし、売られた。
アトランタ連銀のボスティック総裁はインフレと雇用両面でリスクのバランスを取る必要があると主張した。同総裁は本年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を保有する。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》