アルファベット、米司法省がグーグルの一部売却を求める勧告を検討と伝わる=米国株個別
(NY時間09:36)(日本時間22:36)
アルファベットC<GOOG> 165.49(-0.21 -0.13%)
米司法省がアルファベット<GOOG>傘下のグーグルに対して、事業の一部売却を求める勧告を検討していると伝わっている。米司法省は同社がオンライン検索市場を独占しており、その弊害の是正に向け、事業の一部売却を求める勧告を検討していることを連邦裁判所に伝えた。実現すれば、反トラスト法に基づく企業分割の歴史的ケースとなる。
米司法省は、同社が競合他社や新規参入に対する優位を保つ目的で、「クローム」や「アンドロイド」、「グーグルプレイ」を利用することを防ぐ行動および構造的是正策を検討しているという。
同省はまた、是正措置の段階に移行した場合、裁判所の検討対象となり得る選択肢の枠組みも提示。マイクロソフトの解体に20年前に失敗した後、違法な独占が認定された企業の分割に米当局として初めて動く。
米司法省の反トラスト法担当者は、グーグルが他のIT企業と違法なディストリビューション契約を通じて、自社の検索エンジンをスマホや閲覧ソフトに標準搭載させ、スケールメリットとデータの利益を得ていると主張している。
米司法省はまた、AI製品から離脱するウェブサイトの能力強化をグーグルに義務付ける案も検討しているほか、掲載先に関するより多くの情報と裁量を広告主に与えることを義務化するなど、検索連動型広告での支配的地位に関係する案も検討している。また、検索で競合する他社や潜在的ライバル企業への投資を制限することもあり得るという。
これらに対してグーグル側は、米司法省の提出書類は過激で、消費者と企業、米国の競争力に重大な予期せぬ結果を招くと批判している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース