ダウ平均は続伸 次第に様子見気分が強まる アルファベットとボーイングに注目=米国株序盤
NY株式9日(NY時間10:45)(日本時間23:45)
ダウ平均 42207.76(+127.39 +0.30%)
ナスダック 18208.80(+25.88 +0.14%)
CME日経平均先物 39615(大証終比:+325 +0.82%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。米株式市場は先週の米雇用統計を受けた調整から次第に様子見気分が強まり、次の展開を待っている。そのような中で本日のダウ平均は下げて始まったものの、下げが一巡すると上昇に転じている。原油相場の下落が続いていることも米株式市場を底堅くしている模様。
ただ、米雇用統計後の情勢に変化はなく、11月FOMCでの大幅利下げ期待は完全に消滅。0.25%ポイントの通常利下げが有力視されているが、据え置きの可能性も脳裏の片隅に浮上している状況。短期金融市場では0.25%の利下げ確率が87%、据え置きが13%となっている。
中東情勢についても依然緊迫化しており、イスラエルがイランにいつ報復措置を実施するのか、どの程度の報復なのかを気にしながら、市場は地政学リスクのストレスを感じている状況。
目先は明日の米消費者物価指数(CPI)に市場は注目している。ただ、予想を大幅に下回る数値でもない限り、影響は限定的との見方も出ているようだ。材料としては週末の大手銀を皮切りに始まる決算に注目している。
そのような中、本日は個別にアルファベット<GOOG>傘下のグーグルとボーイング<BA>に注目が集まっている。米司法省が、グーグルに事業の売却を強制するよう連邦判事に要請することを検討していると発表した。米司法省は20年前にもマイクロソフト<MSFT>の分割を試みたが、それが失敗に終わって以来の巨大ITを相手取った重要な動きとなる。
一部からは、大手ITへの締め付けへの懸念は以前からあったが、実際に分割を迫る動きは市場の心理を圧迫するとの意見も出ている。ただ、グーグル内の個々の事業部門の価値を見ると、投資家にとっては良い結果になる可能性もあるとも述べている。
ボーイング<BA>については、ほぼ1カ月間に渡る労働者のストライキを終わらせるための交渉が決裂した。同社株は時間外で軟調に推移している。
本日は午後に大幅利下げを実施した9月分のFOMC議事録が公表され注目される。日本時間10日午前3時。
半導体関連のアステラ・ラブス<ALAB>が大幅高。AIの作業負荷専用に設計されたファブリックスイッチの新製品を発表した。
マーケティングのソフトウエア開発のゼータ・グローバル<ZETA>が上昇。広告テクノロジーのライブインテント社を買収することで合意したと発表した。これを受けて目標株価を従来の30ドルから35ドルに引き上げたアナリストもいる。
バイオ医薬品のケザー・ライフ・サイエンス<KZR>が大幅高。投資会社のタン・キャピタルが関連会社を通じて、1株1.10ドルでの買収を提案した。
ボーイング<BA> 150.29(-4.37 -2.82%)
アステラ・ラブス<ALAB> 62.65(+9.69 +18.29%)
ゼータ<ZETA> 33.43(+1.59 +4.99%)
ケザー・ライフ<KZR> 0.87(+0.13 +18.16%)
アップル<AAPL> 227.57(+1.80 +0.80%)
マイクロソフト<MSFT> 417.19(+2.48 +0.60%)
アマゾン<AMZN> 183.49(+0.77 +0.42%)
アルファベットC<GOOG> 162.88(-2.83 -1.70%)
テスラ<TSLA> 245.63(+1.13 +0.46%)
メタ<META> 585.57(-7.32 -1.23%)
AMD<AMD> 170.59(-2.21 -1.28%)
エヌビディア<NVDA> 133.18(+0.29 +0.22%)
イーライリリー<LLY> 918.65(+4.93 +0.54%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美