株価指数先物【寄り前】 買い一巡後は膠着も、4万円の大台が射程に入る

市況
2024年10月10日 8時09分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 39690 +400 (+1.01%)

TOPIX先物 2728.0 +20.0 (+0.73%)

シカゴ日経平均先物 39665 +375

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NY原油先物相場の上昇が一服するなか、米経済はソフトランディング(軟着陸)可能との見方から前日同様、アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>など大型テック株の一角が買われた。また、スピンオフ計画が伝わったハネウェル<HON>やキャタピラー<CAT>など景気敏感株にも買いが広がり、NYダウは3営業日ぶりに、S&P500指数は9月30日以来の最高値を更新した。

9月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表され、0.5%の大幅利下げに対して、一部の当局者は0.25%の利下げの考えを示していたことが分かった。ただ、利下げ自体は適切だとして、大多数が大幅な利下げを支持したようだ。この議事要旨公表後の市場の反応は限られ、高値圏での推移が続いた。S&P500業種別指数はテクノロジー・ハード・機器、食品・生活必需品小売、消費者サービスが上昇した一方で、公益事業、自動車・同部品、メディアが下落。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比375円高の3万9665円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比120円安の3万9170円で始まり、寄り付き直後につけた3万9150円を安値に持ち直し、3万9240円~3万9350円辺りで保ち合いを継続。米国市場の開始直後からロングの勢いが強まり、中盤にかけて3万9690円まで買われた。買い一巡後に3万9540円辺りまで上げ幅を縮める場面もみられたが、終盤にかけて再び強含むと3万9700円まで買われ、3万9690円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ(3万8890円)と+2σ(4万0200円)とのレンジ内での値動きとなった。下値を切り上げる形でのトレンドを継続しており、+1σから上放れつつある。10日に発表される9月の米消費者物価指数(CPI)を控えていることもあり、買い一巡後は膠着感が強まる可能性が高そうだが、4万円の大台回復が射程に入ってきた。

昨日は米ハイテク株高の流れからアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する一方で、リバランスとみられる動きにより自動車、商社、不動産株の一角が弱い値動きだった。米国ではハイテク株に加えて景気敏感株にも買いが広がっていたほか、為替市場では円相場が1ドル=149円台と円安に振れて推移していることもあり、TOPIX型への買いも意識されそうである。

日経225先物は週足のボリンジャーバンドの+1σ(3万9310円)を上回ってきた。同水準が支持線として機能する可能性があるため、オプション権利行使価格の3万9375円から3万9875円のレンジを想定する。CPIの結果待ちで4万円の大台回復を意識した積極的なロングは限られそうだが、ショートカバーを誘う可能性があるため、レンジ上限に接近する局面でもショートは避け、押し目狙いのロング対応となろう。

また、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>は10日、今年2回目の円建て債を起債する。日本株への投資拡大が意識されることもショートを仕掛けづらくさせそうだ。

なお、9日の米VIX指数は20.86(前日は21.42)に低下した。ただし、依然として不安心理が高まった状態を示すとされる20.00を上回っている。引き続き9月6日に付けた直近の戻り高値である23.76が射程に入っているほか、中東情勢に振らされやすい面があることには注意しておきたい。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.50倍に上昇した。寄り付きは14.45倍と、このところの14.30~14.40倍辺りのレンジを上放れて始まり、一時14.53倍までの切り上がりをみせた。相対的に日経平均型優位の展開だったが、本日はTOPIX型にも買いが入る可能性があり、9月27日に付けた直近の戻り高値である14.51倍を明確に上放れてくるかを見極めたいところである。

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