話題株ピックアップ【夕刊】(1):JINSHD、ビックカメラ、QPS研究所

注目
2024年10月15日 15時13分

■ジンズホールディングス <3046>  6,160円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ジンズホールディングス<3046>がストップ高。11日の取引終了後に発表した25年8月期連結業績予想で、売上高901億円(前期比8.6%増)、営業利益85億円(同8.5%増)、純利益52億3000万円(同11.9%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比6円増の67円としたことが好感された。国内では引き続き有料オプションレンズの拡販などで一式単価を高め、既存店売上高前期比4.5%増(前期12.6%増)を計画するほか、前期の純増22店舗を上回る31店舗の純増を予定。海外では台湾における出店加速や米国での出店再開、中国・香港での収益性改善などを進め成長加速を狙う。一方で、今期はIT投資やマーケティング費用などの戦略投資を積み増すが、売り上げ増により吸収する見通しだ。なお、24年8月期決算は、売上高829億9900万円(前の期比13.3%増)、営業利益78億3600万円(同61.7%増)、純利益46億7100万円(同2.7倍)だった。国内アイウェア事業が計画を上回り、純利益は従来予想の35億円を大きく上回って着地。期末配当予想も25円から41円(年61円)に増額された。

■広済堂ホールディングス <7868>  575円  +80 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

広済堂ホールディングス<7868>はストップ高。前週末11日取引終了後、発表を延期していた4~6月期連結決算を開示。売上高は前年同期比14.6%増の87億5700万円、営業利益は同2.7倍の20億2100万円だった。火葬事業や斎場運営、葬儀サービスが伸び、全体を牽引した。これを手掛かりに買いを呼び込んだ。

■TSIホールディングス <3608>  1,086円  +150 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

TSIホールディングス<3608>が急伸し、2008年以来の高値圏に浮上した。前週末11日の取引終了後、取得総数340万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.68%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いを実施すると発表。これを材料視した買いが入り、ショートカバーを誘ったようだ。取得期間は10月15日から2025年3月31日までで、取得した株式は同年4月30日に全数を消却する予定。同時に25年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算も発表した。売上高は前年同期比2.7%増の752億3000万円、経常損益は1億6700万円の赤字(前年同期は16億800万円の黒字)、最終損益は7億9100万円の赤字(同14億7200万円の黒字)となった。海外子会社での追加費用の計上を背景に経常損益の赤字額は想定よりも膨らんだものの、繰延税金資産の取り崩しが見直された結果、最終損益の赤字額は計画に対し縮小した。加えて、TSIHDは米国のアパレルメーカーで軍用ジャケットなどを手掛けるアルファ・インダストリーズと、日本における独占販売代理店契約を締結したとも発表している。

■ビックカメラ <3048>  1,722円  +192 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

ビックカメラ<3048>が急反発。11日の取引終了後に発表した25年8月期連結業績予想で、売上高9520億円(前期比3.2%増)、営業利益265億円(同8.7%増)、純利益152億円(同9.3%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比3円増の36円としたことが好感された。引き続きインバウンドマーケットの拡大を見込むほか、インターネット通販のてこ入れが奏功する見通し。賃上げに伴う人件費増を見込むものの、売り上げ増により吸収する見通しだ。なお、24年8月期決算は、売上高9225億7200万円(前の期比13.1%増)、営業利益243億8800万円(同71.6%増)、純利益139億800万円(同4.7倍)だった。

■コスモス薬品 <3349>  7,938円  +618 円 (+8.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

コスモス薬品<3349>は大幅高。九州を地盤にドラッグストアを全国展開しているが足もとの業績は好調を極めている。前週末11日取引終了後に発表した25年5月期第1四半期(24年6~8月)決算は営業利益が前年同期比29%増の115億8000万円と大幅な伸びを確保した。出店攻勢を続けるなかで仕入れ原価を抑制し、プライベートブランド(PB)商品などの比率の高まりも利益率を向上させている。また、同社はドラッグストアの中でも食品売上高比率が高いが、物価高の折に相対的に割安感のある同社店舗への客足が強まった。これを背景に上値を見込んだ買いを引き寄せている。第1四半期営業利益の通期予想に対する進捗率は37%に達し、業績上方修正への思惑も募る。

■QPS研究所 <5595>  1,686円  +131 円 (+8.4%)  本日終値

QPS研究所<5595>は急反発。前週末11日取引終了後に発表した6~8月期単独決算は売上高が3億5000万円(前年同期比99.7%増)、最終損益が19億300万円の赤字(前年同期8600万円の赤字)だった。衛星の不具合に伴う特別損失の影響で損益面は落ち込んだものの、売上高は大幅増で引き続き成長路線を維持したことから、これを手掛かりに買われた。

■富士ソフト <9749>  9,670円  +670 円 (+7.4%)  本日終値

富士ソフト<9749>が急伸。前週末11日、米投資ファンドのベインキャピタルが富士ソフトに対し、非公開化を目的とした法的拘束力を持つ買収提案を実施したと発表した。富士ソフトからの賛同を得ることなどを前提とし、株式公開買い付け(TOB)を10月下旬をめどに始めることを想定。TOB価格は1株9450円に設定した。富士ソフトに対しては米KKR<KKR>が1株8800円でTOBを開始しているが、これを上回るTOB価格を提示した。ファンド勢による買収合戦に伴い、TOB価格が引き上げられるとの思惑から、買い注文が集まったようだ。ベインキャピタルが開始を予定するTOBでは買付予定株式数の下限と上限を設定しない方針。富士ソフトは15日、ベインキャピタル側の発表についてコメントを発表。提案について検討を行ったうえで、決定事項があれば速やかに開示するとした。

■サムティHD <187A>  3,295円  +215 円 (+7.0%)  本日終値

サムティホールディングス<187A>が大幅に3日続伸し新高値をつけた。オルタナティブ資産運用を手掛ける投資ファンドのヒルハウス・インベスト・マネジメントが前週末11日の取引終了後、サムティHDに対し1株3300円でTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。サムティHDの株価はTOB価格にサヤ寄せする動きをみせた。買付予定数の下限は1512万7400株で、上限は設定していない。買い付け期間は10月15日から11月26日まで。TOB成立後、所定の手続きを経てサムティHDは上場廃止となる見通し。不動産資産の開発・運営・管理を手掛けるサムティHDはTOBに対し賛同の意見を表明した。ヒルハウスを戦略的パートナーとして選定し成長を図る方針。東京証券取引所は11日、サムティHDを監理銘柄(確認中)に指定した。今回のTOBの発表に先立ち、東洋経済オンラインは11日の取引時間中、「東証プライム上場の不動産会社『サムティホールディングス(HD)』を、シンガポール系の投資ファンド『ヒルハウス』がTOB(株式公開買い付け)によって買収する方針を固めたことが東洋経済の取材でわかった」と報じた。これを受け、東証はサムティHD株式の売買を同日午後2時20分から終日停止する措置をとった。

■出前館 <2484>  300円  +17 円 (+6.0%)  本日終値

11日に決算を発表。「今期経常は黒字浮上へ」が好感された。

出前館 <2484> [東証S] が10月11日大引け後(15:30)に決算を発表。24年8月期の連結経常損益は58.5億円の赤字(前の期は121億円の赤字)に赤字幅が縮小し、25年8月期は0.1億円の黒字に浮上する見通しとなった。

⇒⇒出前館の詳しい業績推移表を見る

■ソフトバンクグループ <9984>  9,470円  +516 円 (+5.8%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>の上げ足の強さが際立っている。株価は500円超の上昇で9000円台半ばに歩を進めている。米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が根強い買いを集めるなか、AI用半導体や人工知能(AI)ソフトウェアを展開するAI周辺株に買いが誘導されている。AI関連への投資に積極的な同社株は海外投資家とみられる資金の流入が観測される状況だ。また、米国株市場では傘下企業である英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>が直近9連騰と異彩高を演じ、前日は6.8%高に買われるなど上昇ピッチも加速している。これもソフトバンクGの株価を強く刺激する材料となったもようだ。

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