ジョンソン&ジョンソンが決算 骨髄腫治療薬「ダラザレックス」の販売急増 株価は売買交錯=米国株個別

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2024年10月15日 22時50分

(NY時間09:50)(日本時間22:50)

ジョンソン&ジョンソン<JNJ> 163.49(+1.89 +1.17%)

ジョンソン&ジョンソン<JNJ>が取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。骨髄腫治療薬「ダラザレックス」の販売が20%超急増した。通期のガイダンスについては、1株利益は下方修正したものの、売上高見通しは上方修正している。1株利益は下方修正については、心不全の埋め込み型デバイス開発のVウェーブ社の買収に伴う費用を計上した。

同社は主力薬の乾癬治療薬「ステラーラ」の独占権喪失に直面しながらも、成長を維持しようと努力している。ステラーラのバイオシミラーが今夏に欧州市場に参入し、米国での発売は来年初頭に予定されている。それでも同社は、がんおよび免疫学の医薬品の使用拡大につながる新たな承認により、製品が強化されている。

ウォルクCFOは「全体的な業績に満足しており、今年を好調に締めくくるための良い位置につけている」と述べた。

同社は長年に渡り投資家心理に重くのしかかっていたタルク訴訟への対応でも進展を見せている。9月には原告の83%が約80億ドルの和解案を受け入れたほか、今月にはテキサス州の連邦破産裁判官が同社に有利な判決を下し、タルク訴訟を担当する同社の子会社を同裁判所の管轄下に置くことを表明した。これにより、ニュージャージー州控訴裁判所を回避することができ、同社にとって有利な結果となった。

同社は昨年、消費者向けヘルスケア部門をスピンオフし、ケンビュー<>を設立。それにより、より利益率の高い処方薬や医療機器に集中することが可能となった。それ以来、数多くの企業買収を展開している。ウォルクCFOは「われわれはなお大型買収にも前向きだが、より価値の高い小規模な買収案件も探している」と述べていた。

なお、アジア太平洋地域の売上は、韓国で継続中の医師のストライキにより打撃を受けたと指摘している。

株価は時間外で売買が交錯し、取引開始直後は売り先行で始まったものの、上げに転じている。

(7-9月・第3四半期)

・1株利益(調整後):2.42ドル(予想:2.19ドル)

・売上高:224.7億ドル(予想:221.6億ドル)

・医薬品:145.8億ドル(予想:141.2億ドル)

イムブルビカ:7.5億ドル(予想:7.5億ドル)

ダラザレックス:30.2億ドル(予想:29.4億ドル)  

アーリーアダ:7.9億ドル(予想:7.7億ドル)

トレムフィア:10.1億ドル(予想:10.6億ドル)

レミケード:4.19億ドル(予想:3.25億ドル)

ステラーラ:26.8億ドル(予想:26.1億ドル)

ザイティガ:1.5億ドル(予想:1.4億ドル)

イグザレルト:5.9億ドル(予想:5.6億ドル)

シンポニー:5.5億ドル(予想:4.8億ドル)

・医療機器:78.9億ドル(予想:80.3億ドル)

(通期見通し)

・1株利益(調整後):9.88~9.98ドル(従来:9.97~10.07ドル)

・売上高:884~888億ドル(従来:880~884億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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