米国株式市場見通し:主要3指数ともに強いが金利上昇に警戒感も
来週の米国株は、引き続きソフトランディングへの期待感が強い楽観ムードのなか、強いハイテク株に引っ張られる展開となりそうだ。世界時価総額1位のアップルと2位のエヌビディアがそろって史上最高値を更新していることから、ナスダックの史上最高値更新も時間の問題だろう。決算発表本格化シーズンを迎え、NYダウ構成銘柄のスリーエム、コカコーラ、ダウ、ボーイングなど多くの決算発表を控えているため、NYダウは決算に振らされそうだが、主要3指数のトレンドは強い。一方、年内あと2回予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)のうち、1回は利下げを見送る「タカ派」的な見方も強まっており、金利上昇が株式市場を冷やす可能性は意識しておきたい。
ただ、投資家心理を示すVIX指数は18ポイント台まで低下するなど先行き不透明感を警戒するムードはほとんど感じられない。来週発表が予定されている景気先行指数や製造業PMIなどが強い数字となり、さらに金利が上昇しても、主要3指数が強さを維持できるか見極める必要はありそうだ。
経済指標は、21日に9月景気先行指数、22日に10月リッチモンド連銀製造業指数、23日に週次原油在庫、24日に週次新規失業保険申請件数、10月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、9月新築住宅販売件数、25日に9月耐久財受注(速報値)、10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。
主要企業決算は、22日にゼネラル・エレクトリック、ゼネラル・モーターズ、ムーディーズ、スリーエム、フィリップ・モリス、ベライゾン、ゼロックス、インベスコ、ロッキード、テキサス・インスツルメンツ、23日にテラダイン、コカコーラ、Tモバイル、ボーイング、ドイツ銀行、ロイズ、IBM、ラム・リサーチ、テスラ、24日にハネウィル、ハーレーダビッドソン、アメリカン航空、ハートフォード、S&P、ダウ、ナスダック、ユニオン・パシフィック、ベリサイン、25日にオートネーションなどが予定されている。
《FA》