22日の株式相場見通し=頑強か、欧米株軟調も円安が追い風
22日の東京株式市場は売り買い交錯のなかも、日経平均株価は前日終値近辺で頑強な値動きを示す可能性が高そうだ。前日は日本株を含めアジア株全般は高安まちまちで方向感を欠いたが、欧州時間に入るとリスク回避の流れが強まり、前の日まで最高値更新基調にあったドイツをはじめ、フランス、英国など主要国の株価は揃って下値を試す展開となった。米国株市場でも米10年債利回りが4.2%近辺まで上昇したことを受け、景気敏感株を中心に株式の相対的な割高感が強まり、目先ポジション調整の売りが優勢の地合いとなった。NYダウは週間ベースでは前週まで6週連続の上昇を示し、この間に3000ドル近く水準を切り上げており、利益確定売り圧力も意識されやすくなっている。そうしたなか、今後本格化するビッグテックなど大手企業の決算発表を前に機関投資家などが持ち高を減らす動きが、全体を押し下げたとみられる。ただ、個別ではエヌビディア<NVDA>が4連騰と気を吐き上場来高値を更新し、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も小幅ながら上値追いを続けたことは、投資マインドを下支えした。東京市場では欧米株が総じて見送りムードの強い地合いであったことから、強気には傾きにくい状況が想定されるが、外国為替市場で1ドル=150円トビ台後半まで急速に円安が進んでおり、これを背景に半導体セクターが買われる展開となれば、日経平均に浮揚効果を与えそうだ。3万9000円大台ラインを上回った水準での推移が予想される。
21日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比344ドル31セント安の4万2931ドル60セントと4日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同50.452ポイント高の1万8540.005だった。
日程面では、きょうは10月の主要銀行貸出動向アンケート調査、9月の白物家電出荷額、
9月の食品スーパー売上高、基調的なインフレ率を捕捉するための指標など。海外では、BRICS首脳会議(~24日)など。