21日の米国市場ダイジェスト:NYダウは344ドル安、長期金利高を警戒
■NY株式:NYダウは344ドル安、長期金利高を警戒
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は344.31ドル安の42,931.60ドル、ナスダックは50.46ポイント高の18,540.01で取引を終了した。
長期金利の上昇を警戒した売りに、寄り付き後、下落。ダウは9月景気先行指数の予想以上の悪化を嫌った売りや利益確定売りなどに拍車がかかり、終日軟調に推移し終盤にかけ下げ幅を拡大した。ナスダックは半導体のエヌビディア(NVDA)や携帯端末のアップル(AAPL)の上昇が指数を支え底堅く推移、かろうじてプラス圏を回復し、まちまちで終了。セクター別では、半導体・同製造装置が上昇した一方で、不動産が下落した。
航空機メーカーのボーイング(BA)は35%賃上げを含む新労働協約で労働組合と暫定合意したとの報道で、ストライキ終了期待に、上昇。消費者向け健康企業のケンビュー(KVUE)は物言う投資家のスターボードが同社株の保有を増やしたとの報道で、業績改善期待に上昇。携帯端末のアップル(AAPL)はアナリストがアイフォーン16の需要回復を指摘し、上昇した。
経営難に陥っている格安航空会社スピリット(SAVE)は一部の債務執行猶予を巡り銀行と合意したことが明らかになり、当面の経営破綻懸念の後退で、大幅高。貨物運送会社のユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)はアナリストが競争激化を理由に投資判断を引き下げ、下落した。
地銀のザイオンズ・バンコーポレーション(ZION)は取引終了後に第3四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回り、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米FRBの段階的な利下げ観測強まる、ドル反発
21日のニューヨーク外為市場でドル・円は149円73銭から150円84銭まで上昇し、150円81銭で引けた。米ダラス連銀のローガン総裁が米国経済が強く、段階的な利下げを支持すると再表明し、速やかな利下げ観測後退で、長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。
ユーロ・ドルは1.0859ドルから1.0811ドルまで下落し、1.0816ドルで引けた。域内の金利先安観にユーロ売りが強まった。ユーロ・円は、162円60銭から163円13銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3033ドルから1.2977ドルまで下落した。英国中銀の利下げ観測にポンド売りが継続。ドル・スイスは0.8633フランへ下落後、0.8663フランまで上昇した。
■NY原油:反発、一時71.03ドルまで上げ幅拡大
NY原油先物11月限は反発(NYMEX原油11月限終値:70.56 ↑1.34)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+1.34ドル(+1.94%)の70.56ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.00ドル-71.03ドル。アジア市場の序盤で69.00ドルまで売られたが、供給超過の懸念はないこと、中国の金融緩和が意識されたことから、買いが強まり、米国市場の後半にかけて71.03ドルまで買われた。ただ、ドル高を受けて利食い売りも観測されており、通常取引終了後の時間外取引では主に70ドル台半ば近辺で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 41.76ドル -0.56ドル(-1.32%)
モルガン・スタンレー(MS) 118.28ドル -2.78ドル(-2.29%)
ゴールドマン・サックス(GS)517.80ドル -10.70ドル(-2.02%)
インテル(INTC) 22.84ドル +0.07ドル(+0.30%)
アップル(AAPL) 236.48ドル +1.48ドル(+0.62%)
アルファベット(GOOG) 165.80ドル +0.75ドル(+0.45%)
メタ(META) 575.16ドル -1.31ドル(-0.22%)
キャタピラー(CAT) 390.48ドル -3.38ドル(-0.85%)
アルコア(AA) 41.52ドル -0.19ドル(-0.45%)
ウォルマート(WMT) 80.81ドル -0.50ドル(-0.61%)
《ST》