3Mが決算 通期1株利益の見通しを上方修正 株価は下げに転じる=米国株個別
(NY時間12:19)(日本時間01:19)
3M<MMM> 134.80(-0.04 -0.03%)
3M<MMM>が取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益が予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正したほか、売上高についても上方修正している。5月に就任したブラウンCEOの生産性向上への取り組みが奏功。通期の利益目標の上方修正も今回が2度目となる。
ブラウンCEOは「利益予想の上方修正の大部分は優先事項の工場内の生産性向上によるものだ」と説明。「支出削減と自社株買いの効果も寄与した」との見解も明らかにした。
同社株はこの数年間で600億ドル余りの時価総額が消失したが、同CEOが最初に再活性化計画を発表した7月下旬以降は回復傾向にある。複雑な組織に組み込まれた無駄を省きながら、新製品の開発加速により、伸び悩んでいる売り上げを伸ばしたい考え。
ただ、株価は上昇して始まったものの、直ぐに戻り売りに押され下げに転じている。今年の同社株は47%上昇しており、決算を機に一旦利益確定売りが出ている可能性もありそうだ。
アナリストからは投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も180ドルに設定。前日終値よりも37%高い水準となっている。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.98ドル(予想:1.91ドル)
・売上高:62.9億ドル
・営業利益率(調整後):23%
・FCF(調整後):15億ドル
(通期見通し)
・1株利益(調整後):7.20~7.30ドル(従来:7.00~7.30ドル、予想:7.30ドル)
・売上高:1%増(従来:-0.25~+1.75%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース