22日の米国市場ダイジェスト:NYダウは6ドル安、ソフトランディング期待やハイテクが支える
■NY株式:NYダウは6ドル安、ソフトランディング期待やハイテクが支える
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は6.71ドル安の42,924.89ドル、ナスダックは33.12ポイント高の18,573.13で取引を終了した。
積極的な利下げ期待の後退で売りが継続し、寄り付き後、下落。良好な経済指標や国際通貨基金(IMF)による国内経済の成長見通し引き上げを受けソフトランディング期待を受けた買いが支え相場は上昇に転じた。ダウは終盤にかけ、金利の上昇を嫌気した売りに押され、小幅安、ナスダックはハイテクへの期待に底堅く推移しプラス圏を維持し、まちまちで終了。セクター別では、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、電気通信サービスが下落した。
自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)は第3四半期決算で堅調な利益を計上、通期見通しも良好で、上昇。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は会員制倉庫型卸売・小売り会社のコストコ(COST)と提携し、ホリデーシーズン中、店舗での販売が明らかになり、上昇。コストコもアナリストが投資判断を引き上げ、上昇。
通信のベライゾン(VZ)は第3四半期決算で、退職関連費が響き減益を計上し、下落。鉄鋼メーカーのニューコア(NUE)は鉄鋼価格の下落で収益減が懸念され下落した。靴メーカーのデッカーズ・アウトドア(DECK)はアナリストの投資判断引き下げで下落。
半導体のテキサス・インストール(TXN)は取引終了後に四半期決算を発表。結果を受けて、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:良好な米経済指標でドル続伸
22日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円61銭へ下落後、151円20銭まで上昇し、151円10銭で引けた。米10月フィラデルフィア連銀非製造業活動や米10月リッチモンド連銀製造業指数が前月から予想以上に改善し、段階的な利下げを正当化する結果を受けて長期金利が上昇に転じドル買いが再開した。
ユーロ・ドルは1.0822ドルから1.0793ドルまで下落し、1.0798ドルで引けた。センテノ・ポルトガル中銀総裁は大幅利下げの可能性を示唆したほか、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁やチーフエコノミストのレーン理事など高官のハト派発言を受けて、ユーロ売りが加速。ユーロ・円は、162円78銭へ下落後、163円44銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2985ドルから1.2945ドルまで下落した。米英金利差拡大観測にポンド売りが継続。ドル・スイスは0.8648フランへ下落後、0.8663フランまで上昇した。
■NY原油:続伸、一時72ドルを上回る
22日のNY原油先物12月限は続伸(NYMEX原油12月限終値:71.74 ↑1.70)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+1.70ドルの71.74ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.35ドル-72.09ドル。アジア市場の後半にかけて69.35ドルまで売られたが、まもなく反転し、米国市場の後半にかけて72.09ドルまで買われた。中東情勢の悪化が引き続き警戒されており、供給不安は消えていないため、買いが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引では主に71ドル台半ばを挟んだ水準で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 42.30ドル +0.54ドル(+1.29%)
モルガン・スタンレー(MS) 118.32ドル +0.04ドル(+0.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)518.30ドル +0.50ドル(+0.09%)
インテル(INTC) 22.40ドル -0.44ドル(-1.92%)
アップル(AAPL) 235.86ドル -0.62ドル(-0.26%)
アルファベット(GOOG) 166.82ドル +1.02ドル(+0.61%)
メタ(META) 582.01ドル +6.85ドル(+1.19%)
キャタピラー(CAT) 388.46ドル -2.02ドル(-0.51%)
アルコア(AA) 42.02ドル +0.50ドル(+1.20%)
ウォルマート(WMT) 82.02ドル +1.21ドル(+1.49%)
《ST》