ダイキアクシス Research Memo(1):2024年12月期上期は各事業が順調に伸長し増収増益

特集
2024年10月23日 12時01分

■要約

ダイキアクシス<4245>は、浄化槽・排水処理システムを中心とする「環境機器関連事業」をはじめ、祖業である「住宅機器関連事業」、並びに2018年12月期よりセグメント化した「再生可能エネルギー関連事業」を3本柱としている。「環境を守る。未来を変える。」というミッションの下、ESG経営を志向しており、とりわけ社名の由来である「水を軸(アクシス)」として、水環境関連のSDGs「安全な水とトイレを世界中に」をグローバル視点で推進してきた。今後、市場が発展するアジア及びアフリカにおいて中規模水処理分野の業界トップを目指し、新興国での大躍進を図る考えだ。2024年1月からは、前 代表取締役社長の大亀裕(おおがめひろし)氏は代表取締役会長CEOに、これまで海外事業をリードしてきた大亀裕貴(おおがめひろき)氏が代表取締役社長CEO・CIOにそれぞれ就任し、共同CEO制となった。新体制の下、海外展開のスピードを高め、成長ギアを上げていく。

1. 2024年12月期上期の業績概要

2024年12月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比7.3%増の22,610百万円、営業利益が同67.7%増の554百万円と増収増益となった。売上高は、2社の新規連結効果を含め、3つの事業がバランスよく伸長した。「環境機器関連事業」は設備投資需要の回復により修繕工事が増加したほか、メンテナンス契約の積み上げが増収に寄与した。また、注力する海外事業も大きく伸びた。「住宅機器関連事業」については、都市圏マンションなど建設関連業者等への売上が堅調に推移したことや、空調工事を手掛ける(株)アドアシステムの連結効果(シナジーを含む)などにより住機部門工事が大きく底上げされた。「再生可能エネルギー関連事業」についても、(株)メデアの連結効果を含め、太陽光発電事業(売電、発電施設の販売)が順調に拡大した。利益面では、仕入価格上昇分の価格転嫁の進展やストック収益の積み上げ、前期にM&Aした子会社とのシナジー創出、海外事業の損益改善などにより大幅な増益となった。

2. 2024年12月期の業績見通し

2024年12月期の連結業績予想は、期初予想を据え置き、売上高を前期比4.3%増の44,500百万円、営業利益を同10.5%増の730百万円と増収増益を見込んでいる。売上高は、引き続き3事業がそれぞれ増収を確保する見通しである。「環境機器関連事業」では、新工場の稼働が本格化するインドやスリランカを中心に海外事業が大きく伸長し、「住宅機器関連事業」については、リフォーム市場拡大への対応や住機部門工事の伸びなどが業績をけん引すると見ている。「再生可能エネルギー関連事業」では、安定した売電収益に加え、バイオディーゼル燃料関連事業における新たな展開や太陽光発電施設の販売により増収となる想定である。利益面でも、増収による収益の底上げのほか、仕入価格上昇分の販売価格への転嫁を進めることで営業利益率の改善を図る考えだ。

3. 今後の方向性

同社は、2025年12月期を最終年度とする5ヶ年の中期経営計画を推進しており、海外展開やストックビジネスの拡大など6つの成長戦略とその基盤を支えるIT推進に取り組んでいる。特に、水インフラ整備が急務である新興国への展開がこれからの業績の伸びをけん引すると見ており、持続可能な環境と社会づくりに貢献することで、自社の持続的成長を実現していく考えだ。

■Key Points

・2024年12月期上期は3つの事業がバランスよく伸長し増収増益

・2社の新規連結効果のほか、海外事業の拡大や仕入価格上昇分の価格転嫁なども業績伸長に寄与

・2024年12月期は期初予想を据え置き、増収増益を見込む

・2025年12月期を最終年度とする中期経営計画を推進。水環境関連の社会課題解決に向けて海外展開を加速させる方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《HN》

提供:フィスコ

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