IBMが決算受け時間外で下落 コンサルティング部門の需要鈍化=米国株個別
(NY時間17:12)(日本時間06:12)時間外
IBM<IBM> 225.70(-7.05 -3.03%)
IBM<IBM>が時間外で下落。引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株営業利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。コンサルティング部門の需要鈍化が響いた。これについてカバノーCFOは「このセグメントのクライアントは予算を拡大しておらず、一部の生成AIプロジェクトが従来のコンサルティングを犠牲にしている」と説明。「金利や地政学的緊張といった経済的要因の不確実性が続いているため、顧客が慎重な支出を選択している」とも付け加えた。
また、生成AIの受注残は30億ドル超となり、前四半期比で10億ドル超増加した。ガイダンスでは通期のフリーキャッシュフロー(FCF)の見通しを維持したほか、第4四半期の売上高は第3四半期と同水準の伸びを見込んでいる。
クリシュナCEOは声明で「われわれのモデルは信頼性が高く、目的に適合し、低コストでパフォーマンス・リーダーシップがあるため、AIには引き続き大きな勢いがある」と述べた。
決算に向けて期待が高まっていた分、今回の数字は失望感が強いようだ。ソフトウェア部門に対する熱狂を背景に同社株は今月初めに最高値を更新していた。
決算発表直後は売りが強まり、214ドル台まで下落する場面も見られていたが、その後は買い戻しも入り、下げ渋っている。
(7-9月・第3四半期)
・1株営業利益:2.30ドル(予想:2.22ドル)
・売上高149.7億ドル 1.5%増(予想:150.5億ドル)
ソフトウェア:65.2億ドル(予想:63.7億ドル)
コンサルティング:51.5億ドル(予想:52.2億ドル)
インフラ:30.4億ドル(予想:32.4億ドル)
ファイナンス:1.81億ドル(予想:1.76億ドル)
その他:6800万ドル
・粗利益率(調整後):57.5%(予想:56.6%)
・FCF:20.6億ドル(予想:20.8億ドル)
(通期見通し)
・FCF:120億ドル以上を維持(予想:122.5億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース