28日の株式相場見通し=下値模索か、与党大敗だが目先底堅い可能性も
28日の東京株式市場は、日経平均は下値模索の動きが予想されるが、売り一巡後は下げ渋り前日終値近辺で強弱観を対立させる可能性がある。前日に投開票された衆院選挙は自民党と公明党の両党を合わせた議席数が総定数465議席の過半数を大きく下回り、政局不安が一段と色濃くなった。ただ、株式市場は与党の過半数割れは事前に織り込みが進んでいた部分もあり、きょうは空売り筋の買い戻しなども想定され底堅さを発揮しそうだ。石破政権は支持率のこれ以上の低下を防ぐため拡張的な財政政策を打ち出す可能性があり、マーケットはこれを買いの拠りどころとするケースも想定される。一方、前週末の米国株市場では、米長期金利の上昇を背景に株式の相対的な割高感が意識され景気敏感株を中心に売りがかさみ、NYダウは5日続落と下値模索の動きを強めている。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は強さを発揮し続伸しており、直近8営業日で7勝1敗と上値指向が強い。ダウも堅調な経済指標を受けてプラス圏で推移する場面があるなど押し目買い意欲も観測された。日本株にとっては外国為替市場で足もと円安が急激に進んでいることは注目材料で、これが輸出セクターを中心にポジティブに作用すれば、日経平均に浮揚力が加わりプラス圏に浮上する場面もあり得る。取引時間中は為替動向とリンクした日経平均先物の値動きが全体相場の方向性を左右しそうだ。
25日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比259ドル96セント安の4万2114ドル40セントと5日続落。ナスダック総合株価指数は同103.120ポイント安の1万8518.606だった。
日程面では、きょうは特に目立ったイベントは見当たらないが、東証グロース市場にHmcomm<265A>が新規上場するほか、さくらインターネット<3778>や日東電工<6988>の決算発表が予定されている。