SFP Research Memo(4):地方都市出店、注力業態の育成等、新たな収益ドライバーの確立に向けて着実な成果

特集
2024年10月28日 13時04分

■SFPホールディングス<3198>の主な活動実績

1. 新規出店及び業態転換の実績

2025年2月期上期は、4店舗(うちFC2店舗)の新規出店及び1店舗の業態転換を行った。特筆すべきは、地方都市への出店拡大に向けて未開拓エリアであった金沢市(石川県)への初出店や、「第2の柱」として注力する大衆酒場業態(「五の五」)による新規出店(2店舗)が含まれていることである。特に「磯丸水産」金沢店については2024年7月に開業すると、順調に滑り出したようだ。今後も、地方都市への出店に加え、東京都、大阪府、京都府などインバウンド需要の高いエリアにも出店機会を探っていく方針だ。第3四半期以降については、現時点で「磯丸水産」(大船店)、「五の五」(川口店、本厚木店)の出店が予定されている。

2. 訪日客(インバウンド)の取り込み

訪日客によるインバウンド需要が好調に推移しているなか、「磯丸水産」(直営店)の売上全体に占める訪日客の割合は第2四半期で12.9%(前年同期は10.2%)まで伸びており、業績の底上げに大きく貢献している。インバウンド需要をうまく取り込めているのは、「磯丸水産」スタイルがまさに訪日客の嗜好に合っていることの証であり、立地によっては売上高の半分以上が訪日客で占められている店舗もあるようだ※1。訪日客の特徴として、ディナー帯の利用が多く、食事ニーズが中心であるが、客単価は日本人客より高く、蟹・うなぎ・魚貝類等のオーダーが多い傾向が見られる。同社では、訪日客向けのマーケティング強化や高価格帯の商品開発※2により、新たな収益ドライバーとして取り組む。

※1 大阪・なんばエリアの一部店舗では8割を超える。

※2 2024年6月から、訪日客割合の高いなんばエリアへ高単価商品「豪華蟹丼」3,980円(税込4,378円)、「海宝丼」4,980円(税込5,478円)を投入した。

3. 人員体制について

業界全体で人手不足が課題となっているなか、同社においても深夜帯営業の再開や今後の出店拡大に向けて足かせにならないように、賃上げや外国人スタッフの積極採用等の対策を行った。前期の採用拡大に伴う人件費増は利益を圧迫する要因となった一方、従業員は前年比で約160名増(期初)と増強され、営業時間の伸長を可能にしたほか、今後の新規出店に向けてもプラスの材料となった。特に外国人スタッフについては採用に占める割合が高まり、貴重な働き手として長期就労を視野に入れた支援制度の充実も図る考えだ※。

※ グループ全体での包括的な就労支援・育成を目的とした「国際人財管理部」を2024年4月に新設した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《HN》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.