オン・セミ、決算受け売り先行もプラスに転じる=米国株個別
(NY時間11:31)(日本時間00:31)
オン・セミ<ON> 74.24(+2.99 +4.20%)
半導体のオン・セミコンダクター<ON>が上昇。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、ガイダンスでは予想をやや下回る第4四半期の見通しを示している。同社は需要環境について、在庫消化の進行と最終需要の鈍化が続いているとし、顧客間で不確実性が続いていると述べた。
クーリーCEOは声明で「第3四半期の業績が予想を上回ったことでわれわれは引き続き、現在の環境下で、実行と慎重な財務管理を通じて、安定した業績を上げることに注力して行く」と述べた。
アナリストからは「ガイダンスがコンセンサスを若干下回るもので、在庫は同社の目標である115-120日を大幅に上回っている」といった評価や、「ガイダンスは自動車業界の低迷を反映し、売上高、1株利益のほかGM向けも僅かに下回る」といったコメントが出ていた。
ただ、決算発表後に同社株は売り先行で始まったものの、直ぐに買い戻されプラスに転じている。同社は過去12カ月間のフリーキャッシュフロー(FCF)の75%を自社株買いにより株主還元するとしたほか、粗利益率のガイダンスは45%を維持しておりポジティブだとの指摘も出ていた。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.99ドル(予想:0.97ドル)
・売上高:17.6億ドル 19%減(予想:17.5億ドル)
・アナログ・ミックスドシグナル:6.53億ドル(予想:6.52億ドル)
・パワー・ソリューションズ:8.29億ドル
・インテリジェント・センシング:2.78億ドル(予想:2.60億ドル)
・粗利益率(調整後):45.5%(予想:45.4%)
・営業利益率(調整後):28.2%(予想:27.7%)
(10-12月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.92~1.04ドル(予想:1.00ドル)
・売上高:17.1~18.1億ドル(予想:17.8億ドル)
・粗利益率(調整後):44~46%(予想:45.7%)
【企業概要】
半導体を製造・販売し、インテリジェントパワー・センシングソリューションを提供する。電子機器の電力供給用半導体、自動車・医療・航空宇宙・防衛分野向けカスタムASIC・SoCデバイス、高精度コンピューティングや通信用シグナルマネジメント半導体の他、産業用IoT向け高性能WiFi対応製品等も扱う。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース