注目銘柄ダイジェスト(前場):さくら、LITALICO、フルッタなど
さくら<3778>:5060円(+705円)
ストップ高。前日に上半期の決算を発表、営業利益は13億円で前年同期比5.2倍となり、9月20日の上方修正数値である11億円も上回る着地になっている。通期予想は26億円で前期比2.9倍の見通し、同日に上方修正した数値を据え置き。生成AI向けGPUクラウドサービスの提供開始やクラウドサービスの成長などが好業績の背景。また、更なるGPU基盤の早期整備に向けた追加投資を決定、今後の高成長持続期待などにもつながる。
コクヨ<7984>:2472円(-178.5円)
大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は175億円で前年同期比11.0%減となり、通期予想は従来の245億円から215億円、前期比9.8%減に下方修正している。中国の市況悪化に伴って、ファニチャー事業における案件の減少、縮小及び後ろ倒しが発生した他、ステーショナリー事業において付加価値消費財に対する需要減退の影響を受けているもよう。上半期実績はほぼ横ばいであったため、下方修正にネガティブ反応が先行。
マクニカHD<3132>:1808.5円(-155円)
大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は224億円で前年同期比41.1%減となり、通期予想は従来の640億円から445億円、前期比30.2%減にまで下方修正。集積回路及び電子デバイスその他事業において、注力中の産業機器向けが中国市場の停滞長期化や在庫調整などで回復が遅れているもよう。発行済み株式数の1.11%に当たる200万株、30億円を上限とする自社株買いを発表しているが、下支え効果にはつながらず。
LITALICO<7366>:1059円(-138円)
大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は11.4億円で前年同期比15.9%減となり、通期予想は従来の45億円から33億円、前期比11.2%減と、一転2ケタ減益見通しに下方修正している。児童福祉セグメントにおける一時的な稼働率低下、就労支援、プラットフォームセグメントなどの低迷が背景のもよう。第1四半期2ケタ減益決算であったが、米企業子会社化効果などが期待されていた中、計画下振れがストレートに嫌気される。
TOTO<5332>:4366円(-558円)
大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は241億円で前年同期比58.1%増となり、従来計画の160億円を大幅に上回っている。セラミック事業が好調だったほか、費用削減なども進んだもよう。一方、通期見通しは480億円、前期比12.2%増を据え置き、売上計画は下方修正されており、実質的な下半期下方修正をネガティブに捉える動きが優勢。中国大陸事業の落ち込みが拡大する見込みとなっている。
フルッタ<2586>:181円(+24円)
大幅続伸、年初来高値更新。「お家でアサイーボウル」の24年9月の出荷量が前年比で1,323%、9月までの年間出荷量累計前年比が920%と好調なことを発表した。香料、着色料を使用せず、アサイーの濃厚さとフレッシュな味わい、おいしさと品質にこだわったロングセラー商品で、飲食店では一食1,000円前後のアサイーボウルが100g300円ほどで購入できる手軽さも支持されている。アサイーの需要拡大などの影響で品薄状態が続いているが、安定した製品供給に向けて製造強化に努めるとしている。
メディカルN<3645>:336円(+17円)
大幅続伸。28日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表し、好材料視されている。取得し得る株式の上限は40万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合4.4%)、または1億円としている。取得期間は10月29日から25年5月30日まで。資本効率の向上を通じた株主利益の向上、環境変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、自己株式を取得するとしている。
メドレック<4586>:92円(+6円)
上昇。開発中のMRX-7MLL(メマンチン貼付剤、アルツハイマー治療薬)について、同社の100%子会社が豪州にて臨床試験を開始したことを発表し、好材料視されている。今回の臨床試験(P1a)では、健常人を対象にMRX-7MLLの経皮吸収性と安全性(特に皮膚における安全性)を確認することを目的としている。新薬承認取得に向けて、メマンチン経口剤との生物学的同等性を示すことができればMRX-7MLLの有効性を示す臨床試験(臨床第2・第3相試験)は必要ないことを確認しているという。
《ST》