マクドナルドが決算 既存店売上高が予想以上に減少 大腸菌の悪影響の可能性も警告 株価は小幅高=米国株個別
(NY時間09:45)(日本時間22:45)
マクドナルド<MCD> 297.20(+0.41 +0.14%)
マクドナルド<MCD>が取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高が予想以上に減少した。一方、1株利益、売上高は予想を上回った。フランス、中国、英国、中東など、海外での既存店売上高が冴えなかった。米国は予想を上回った。同社は声明で、中東戦争の継続的な影響と中国の既存店売上高の減収が中南米の増収を相殺したと述べている。
同社は、消費意欲の減退、高インフレ、中東における米国ブランドへのボイコットなどを背景に、全地域セグメントで客足の減少を回復させる努力をしてきた。米国では5ドルのミールディール、ヴィンテージ・カップの期間限定発売など、世界中でバリューを押し出す努力をしている。
ケンプジンスキーCEOは声明で「支出に気を配っている消費者にアピールするシンプルで日常的な価値と手頃な価格を提供することに重点を置いている」と述べた。
投資家はすでに第4四半期を見据えており、先週公表された同社のクォーターパウンダーに関連した大腸菌感染拡大の影響を見極めようとしている。これを受けて同チェーンは1万3000以上ある米国内店舗の20%からこの商品を一旦撤去した。
ただ、同社は今週に入って病原菌の発生源がビーフパティでないと断定し、クォーターパウンダーの販売再開を発表。同社はハンバーガーから感染源調査の焦点となっている玉ねぎを取り除いたものを提供している。
デビットカードやクレジットカードの取引データによると、同社の売上は感染が公になった後に全米で減少。最も多くが感染したコロラド州では33%も減少したという。同社は米証券取引委員会(SEC)に提出した決算報告書で、大腸菌が売上とブランド評価に悪影響を及ぼす可能性があると警告した。
株価は小幅高での推移に留まっている。
(7-9月・第3四半期)
・既存店売上高:1.5%減(予想:0.7%減)
米国:0.3%増(予想:0.2%増)
海外直店舗:2.1%減(予想:0.9%減)
海外ライセンス:3.5%減(予想:1.4%減)
・1株利益(調整後):3.23ドル(予想:3.20ドル)
・売上高:68.7億ドル(予想:68.1億ドル)
・営業利益:31.9億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース