ペイパルが決算受け下落 ガイダンスを嫌気=米国株個別
(NY時間11:00)(日本時間00:00)
ペイパル<PYPL> 80.28(-3.31 -3.96%)
決済サービスのペイパル<PYPL>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、経常収益は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。ただ、株価は冴えない反応。ガイダンスを嫌気している模様で、第4四半期の経常収益の伸びが予想の5%台に対して、1桁台前半の増加を見込んでおり、予想を下回る見通しを示したことが嫌気されている模様。
同社は今回の予想について価格対価値戦略を挙げている。クリスCEOは以前、顧客に同社のテクノロジーへの無料アクセスを提供することから脱却する計画について時間がかかると説明しており、これは経常収益の伸び鈍化を意味する可能性がある。
同CEOは声明で「新しいイノベーションを市場に投入し、主要なコマース・プレイヤーと重要なパートナーシップを築き、新しいマーケティング・キャンペーンを通じて認知度とエンゲージメントを高めることで、われわれの変革は着実に進んでいる」と述べていた。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.20ドル(予想:1.07ドル)
・経常収益:78.5億ドル 5.8%増(予想:78.8億ドル)
・米国:45.2億ドル(予想:44.3億ドル)
・海外:33.3億ドル(予想:34.4億ドル)
・営業利益(調整後):14.8億ドル(予想:13.8億ドル)
・FCF(調整後):15.4億ドル
・支払総額:4226.4億ドル(予想:4216.4億ドル)
・決済取引件数:66.3億件(予想:68.3億件)
・有効顧客口座数:4.32億件(予想:4.29億件)
(10-12月・第4四半期見通し)
・1株利益:1桁台前半から半ばの減少
・経常収益:1桁台前半の増加(予想:5.4%増)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):10%台後半の増加
【企業概要】
デジタルおよびモバイルの支払いを可能にするテクノロジープラットフォームとデジタル決済サービスを世界で提供する。加盟店や消費者が、時間・場所やデバイスを限定されることなくお金の管理・移動ができるよう取り組むとともに、個人間の支払いを促進し、消費者のショッピング体験を簡素化する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース