DRホートンが決算受け下落 住宅価格高騰が購入者の足かせに=米国株個別

材料
2024年10月30日 1時50分

(NY時間12:50)(日本時間01:50)

DRホートン<DHI> 164.41(-15.97 -8.85%)

住宅建設のDRホートン<DHI>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回ったほか、受注高も予想を下回った。25年度通期のガイダンスも公表し、売上高見通しが予想を下回っている。住宅価格の高騰が購入者の足かせになっていることを示唆した。

同社は、住宅ローン金利の引き下げなどのインセンティブを利用して顧客を誘致に努力してきた。それでも、第4四半期の受注は予想を下回り、25年度の住宅販売戸数の見通しも期待を裏切った。

住宅ローン金利は四半期を通じて低下していたが、最近では上昇している。住宅価格も上昇を続けており、希望者は購入をさらに引き伸ばしている。購入者は来年の金利低下を期待して買い控えをしている可能性を示唆した。

ロマノウスキーCEOは会見で「購入者は以前の四半期に比べて少し意欲が減退している。現在の市場はノイズが多く、金利の乱高下に選挙のニュースも重なり、人々は一服していると考えられる。しかし、まだ伸びしろはある」と述べていた。

アナリストは「バイサイドの予想は概ね下振れしていると思われるが、受注と粗利益率の両方が下振れしたことで、25年度の見通しがコンセンサスを下回ったことに加えて、株価はネガティブに反応する可能性がある」と述べた。

また、「第4四半期の粗利益率が予想を下回ったことから、第1四半期もリスクがある可能性がある」とも指摘している。

(7-9月・第4四半期)

・1株利益:3.92ドル(予想:4.18ドル)

・売上高:100.3億ドル(予想:102.3億ドル)

・受注高:71.5億ドル(予想:75.2億ドル)

・住宅成約戸数:1万9035戸(予想:1万9994戸)

・住宅成約高:89.3億ドル(予想:93.2億ドル)

・受注残戸数:1万2180件(予想:1万2419件)

・受注残高:47.7億ドル(予想:49.7億ドル)

・キャンセル率:21%

(25年度通期見通し)

・売上高:360~375億ドル(予想:386.5億ドル)

・住宅販売戸数:9万~9万2000戸(予想:9万4653戸)

【企業概要】

全米で、20万ドルから100万ドル以上の販売価格で高品質な住宅の建設と販売を手掛ける。一戸建ておよび集合住宅の賃貸物件の建設および販売を行うほか、住宅購入者向けに住宅ローン融資・権原サービス・保険代理サービスも提供する。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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