NY株式:NYダウは154ドル安、雇用減速を警戒
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は154.52ドル安の42,233.05ドル、ナスダックは145.56ポイント高の18,712.75で取引を終了した。
JOLT求人件数が予想以上に減少し、労働市場の冷え込みや景気減速を警戒した売りに寄り付き後、下落。ダウは長期金利の上昇を嫌気し続落。その後、消費者信頼感の改善を好感、また、財務省が実施した7年債入札の結果が好調で金利が伸び悩んだため下げ止まった。ナスダックは利下げや主要ハイテク企業決算への期待を受けた買いが押し上げ終日堅調に推移し、終盤にかけ上げ幅を拡大し過去最高値を更新。相場はまちまちで終了した。セクター別では、メディア・娯楽、半導体・同製造装置が上昇した一方で、耐久消費財・アパレルが下落。
「ノースフェイス」や「VANS」などのブランドを運営するアパレル会社のVF(VF)は第2四半期決算で調整後の1株あたり利益が予想を上回り大幅高。半導体・インフラソフトウェアソリューションメーカーのブロードコム(AVGO)は人工知能(AI)の開発を行うオープンAIが同社や台湾積体電路製造(TSMC)と協力し、初の自社製チップの開発に取り組んでいると報じられ、上昇。ソフトウエア開発会社のアルテアエンジニアリング(ALTR)はドイツの製造会社シーメンスが同社買収を検討しているとの報道で、大幅高。
クレジットカードのビザ(V)は1400人の従業員、契約社員の削減計画を発表し、下落。住宅建設のDRホートン(DHI)は四半期決算の内容が予想を下回ったほか、金利や価格が依然高止まりしていることを背景に買い手が躊躇していると悲観的な見通しを示し、下落。格安航空会社のジェット・ブルー(JBLU)は第4四半期の業績見通しが冴えず、売られた。工具メーカーのスタンレー・ブラック&デッカー(SWK)は四半期決算で売上減が嫌気され、下落。
検索グーグルを運営するアルファベット(GOOG)は取引終了後に四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回り、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》