アルファベットが決算受け上昇 クラウド部門が今回も好調=米国株個別
(NY時間09:35)(日本時間22:35)
アルファベット<GOOG> 181.47(+10.33 +6.04%)
アルファベット<GOOG>が上昇。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。広告収入が好調だったほか、注目のクラウド部門も35%の増収となり予想も上回った。YouTube広告も堅調。市場は今回の決算で、生成AIへの投資が実を結び始めたことを好感している模様。
主力の検索事業が成熟する中、同社はコンピューティング・パワーやソフトウェア、サービスを他社に提供するクラウド部門の成長に賭けている。AIの専門知識を活かしてクラウドの顧客を増やし、ライバルのアマゾン<AMZN>やマイクロソフト<MSFT>に差をつけようとしている。
ピチャイCEOは声明で「クラウドではわれわれのAIソリューションが既存顧客の製品採用を促進し、新規顧客を獲得し、より大きな取引機会の獲得を支援している」と述べた。
アナリストは「同社は新たな競争相手によるコア事業の検索事業への影響を最小限に抑えた。一方、クラウド事業は前四半期に引き続き好調な伸びを示し、それは2025年の営業利益縮小に対する懸念を和らげる可能性がある」と述べている。クラウド部門の売上高は114億ドルと35%急増し、予想も上回った。
また、別のアナリストからは「同社の検索事業は耐久性を示し、YouTubeは予想以上に好調。経費の規律も光った。また、社内でより効率的かつ生産的になるために生成AIをどのように活用しているかを示した」とのコメントも出ていた。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益:2.12ドル(予想:1.84ドル)
・売上高:882.7億ドル、15%増(予想:864.5億ドル)
・売上高(TAC除く):745.5億ドル(予想:728.8億ドル)
グーグル広告:658.5億ドル(予想:655億ドル)
YouTube広告:89.2億ドル(予想:88.9億ドル)
グーグルネットワーク:75.5億ドル(予想:74.1億ドル)
グーグル・サブスク、プラットフォーム、デバイス:106.6億ドル(予想:97.9億ドル)
グーグルサービス:765.1億ドル(予想:752.4億ドル)
グーグル・クラウド:113.5億ドル、35%増(予想:107.9億ドル)
その他事業:3.88億ドル(予想:3.779億ドル)
・営業利益:285.2億ドル(予想:266.7億ドル)
・営業利益率:32%(予想:31.4%)
・設備投資:130.6億ドル(予想:128.8億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース