前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2024年10月31日 5時20分

■エスエムエス <2175>  1,844.5円 (-299円、-14.0%)

東証プライムの下落率トップ。エス・エム・エス <2175> [東証P]が4日ぶり急反落。29日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算で、営業利益が35億7400万円(前年同期比24.0%減)と大幅減益となったことが嫌気された。キャリア関連事業、カイポケ事業、海外事業の各事業が拡大し売上高は318億4200万円(同15.9%増)と2ケタ増収となったが、キャリアパートナーの採用を第1四半期に集中させたことや広告施策などの投資実行に伴うコストの増加により、減益を余儀なくされた。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高656億6500万円(前期比21.7%増)、営業利益90億9600万円(同10.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■住友ファーマ <4506>  537円 (-83円、-13.4%)

東証プライムの下落率2位。住友ファーマ <4506> [東証P]が3日ぶり急反落。同社は30日午後1時半、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比18.4%増の1807億4900万円、最終損益は322億2900万円の赤字(前年同期は677億4100万円の赤字)となった。上期の最終赤字幅は縮小したものの、4-6月期が黒字だったのに対して7~9月期は再び赤字に転じた。7-9月期の最終赤字幅は前年の同期間との比較で拡大しており、ネガティブ視されたようだ。上期は米国でのオルゴビクスの売り上げが拡大し、販管費や研究開発費が圧縮。コスト削減の取り組みでコア営業損益の赤字幅は大幅に縮小した。半面、為替相場の変動に伴い、7-9月期において430億700万円の為替差損を計上した。

■日野自 <7205>  406.1円 (-62.5円、-13.3%)

東証プライムの下落率3位。日野自動車 <7205> [東証P]が4日ぶり急反落。29日取引終了後、25年3月期連結業績予想の修正を発表。北米向けエンジン認証問題に関する損失の計上により、これまで未定としていた最終損益を2200億円の赤字(前期170億8700万円の黒字)とした。あわせて、同じく未定としていた配当予想を無配にする方針を示し、これらが嫌気され売られたようだ。通期の売上高は1兆6000億円から1兆6500億円(前期比8.8%増)へ、営業利益は200億円から300億円(前期81億300万円の赤字)へ上方修正した。海外売上台数やトヨタ向け車両の台数減が見込まれるものの、円安や経費軽減が寄与する格好で前回予想を上回る見通しとなった。

※30日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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