NY為替:ドルは一時乱高下、米ADP雇用統計は予想上振れも7-9月期GDPは市場予想を下回る
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は153円49銭まで上昇後、152円87銭へ反落し、153円36銭で引けた。米10月ADP雇用統計で伸びが予想外に加速、昨年7月来で最高となったため利下げ観測後退でドル買いが優勢となった。その後、米7-9月期国内総生産(GDP)速報値が前期から予想以上に減速したためドル売りに転じた。しかし、中古住宅販売成約指数が予想を上回り、さらに、予算案を受けた英国の金利動向に連れ、長期金利が再び上昇したため下げ止まった。
ユーロ・ドルは1.0808ドルまで下落後、1.0871ドルまで上昇し、1.0858ドルで引けた。米ADP雇用統計受けたドル買いに下落後、ドイツが予想外に景気後退入りを回避したほか、10月消費者物価指数速報値が予想以上に伸びが加速、加えて、ユーロ圏のGDPも予想を上回ったため欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ観測後退でユーロの買戻しが強まった。
ユーロ・円は、165円61銭から166円60銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2937ドルまで下落後、1.3043ドルまで上昇した。英労働党政権が予算案で増税計画を発表し、ポンド売りが加速。その後、英国債発行拡大計画を背景とし長期債利回りが上昇に転じるとポンドの買戻しが強まった。ドル・スイスは0.8694フランへ上昇後、0.8654フランまで下落した。
《MK》