株価指数先物【寄り前】 アドバンテスト次第で押し目狙いのロング対応

市況
2024年10月31日 7時58分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 39270 -220 (-0.55%)

TOPIX先物 2698.5 -16.5 (-0.60%)

シカゴ日経平均先物 39295 -195

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

30日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。週末に米雇用統計の発表、来週には米大統領選挙の投開票や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、積極的な売買は手控えられた。決算を発表した銘柄中心の売買となり、昨夕発表した決算が市場予想を上回ったアルファベット<GOOG>は買われたものの、2024年10-12月期見通しが予想に届かなかったアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>は10%を超す下落となった。

AMDの下げがエヌビディア<NVDA>やクアルコム<QCOM>、マイクロン・テクノロジー<MU>、インテル<INTC>など他の半導体株にも広がり、半導体SOX指数は3%超の下落となった。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、メディア、各種金融が上昇した一方で、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、消費者サービスが下落。

なお、マイクロソフト<MSFT>が取引終了後に発表した2024年7-9月期決算は、売上高、1株利益が市場予想を上回ったほか、クラウドサービス「アジュール」の増収率も予想を上回ったことで、時間外取引で買われている。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比195円安の3万9295円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比60円高の3万9550円で始まり、3万9720円まで買われた。買い一巡後は軟化し、米国市場の取引開始時には下落に転じた。その後は3万9250円~3万9500円辺りのレンジで推移し、3万9270円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。AMDの下落は前日の時点で織り込まれているものの、SOX指数が3%を超す下落となったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へは利益確定の売りが入りやすい。もっとも、国内ではアドバンテスト <6857> [東証P]が上期決算と併せて2025年3月期業績予想の上方修正を発表している。コンセンサスを上回る修正であり、同社の上昇が日経平均型を支える可能性がある。

そのため、売り先行ながらもショートは仕掛けづらく、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。日経225先物は前日の上昇でボリンジャーバンドの+1σ(3万9440円)を突破して終えた。本日の+1σは3万9460円に若干切り上がっているが、同水準での攻防になりそうである。オプション権利行使価格の3万9250円を中心とした上下の権利行使価格3万9000円から3万9500円のレンジから、+1σを上回って推移するようだと、3万9500円から+2σが位置する4万円辺りのレンジを想定する。

30日の米VIX指数は20.35(前日は19.34)に上昇した。一時19.30まで低下する場面もみられたが、終値では不安心理が高まった状態を示す20.00を上回っている。ただし、25日移動平均線(19.40)、75日線(18.63)が支持線として意識されていたため、同水準からのリバウンドの可能性は想定されていただろう。

昨日のNT倍率は先物中心限月で14.54倍に上昇した。一時14.56倍まで上げており、+1σ(14.55倍)水準を捉えてきた。指数インパクトの大きいハイテク株への物色がみられ、相対的に日経平均型優位だった。本日は米半導体株が下落した影響からNT倍率の低下が見込まれるが、25日線(14.45倍)が支持線として意識されており、アドバンテストの動向次第ではNTロングに振れる場面もありそうだ。

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