東京為替:ドル・円は大幅安、日銀12月利上げ観測で
31日の東京市場でドル・円は大幅安。米10年債利回りの上昇でドル買いが先行し、早朝に153円62銭まで値を上げた。ただ、日銀は現行の政策金利を据え置いたが、声明や総裁記者会見の見解で12月利上げ観測が高まり、円急伸で152円05銭まで下落した。
・ユーロ・円は166円68銭から165円02銭まで下落。
・ユーロ・ドルは1.0844ドルから1.0863ドルまで値を上げた。
・日経平均株価:始値39,179.72円、高値39,249.21円、安値38,832.21円、終値39,081.25円(前日比196.14円安)
・17時時点:ドル円152円10-20銭、ユーロ・円165円10-20銭
【金融政策】
・日銀:金融市場調節方針(全員一致)
無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.25%程度で推移するよう促す。
【要人発言】
・植田日銀総裁
「多角的レビュー、12月の会合で議論し、内容を公開」
「情勢の見極めに必要な時間やタイミングで予断を持っていない」
「金融政策は毎回の会合で判断」
「7月の利上げの影響はおおむね予想通り」
「企業マインドの面も大きな影響はみられていない」
「今年と同程度の賃上げ率なら物価目標に良い動き」
「賃上げ率だけで利上げの判断はできない」
「利上げ継続で想定外のマイナス効果が出ることも考慮」
「時間的余裕、8月以降は荒れ模様の市場を注意深く検討していくという意味」
「リスク度合いは低下、時間的余裕という表現は不要になると考えた」
「7月利上げの影響はおおむね予想通り」
・日銀
「引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整していく」
「現在の実質金利、極めて低い水準にある」
「経済・物価をめぐる不確実性は引き続き高い」
「賃金・価格設定行動の積極化、為替の変動が影響を及ぼしやすくなっている」
「2024年度の消費者物価指数(CPI)コア指数の見通しを+2.5%で据え置き」
「2025年度の実質GDPを+1.1%に上方修正、コアCPIを+1.9%に下方修正」
・ナーゲル独連銀総裁
「物価安定はそう遠くないが、最後の部分を達成せいなければならない」
【経済指標】
・日・9月鉱工業生産:前月比+1.4%(予想:+0.8%、8月:-3.3%)
・豪・9月小売売上高:前月比+0.1%(予想:+0.3%、8月:+0.7%)
・中・10月製造業PMI:50.1(予想:49.9、9月:49.8)
・中・10月非製造業PMI:50.2(予想:50.3、9月:50.0)
《TY》