ロビンフッドが決算受け大幅安 経常収益が予想下回る 顧客向けプロモーション費用が相殺=米国株個別
(NY時間10:47)(日本時間23:47)
ロビンフッド<HOOD> 23.81(-4.40 -15.60%)
ネット証券のロビンフッド<HOOD>が大幅安。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、経常収益が予想を下回ったことが嫌気されている。顧客向けプロモーション・プログラムによって経常収益の一部を相殺された。他の証券会社から残高を移管した顧客に支払われたプロモーションにより、収入が2700万ドル減少したという。
同社を一躍有名にしたリテール・ブローカー・サービスや手数料無料化の枠を超えて、同社は提供するサービスを拡大しようとしている。退職金、クレジットカード、仮想通貨、現金口座に進出したほか、英国でもアプリを展開。より洗練された投資家を同社のプラットフォームに引き込むために、先物取引と指数オプションの提供範囲も広げたばかり。
ただ、同社は今回の決算に自信を示し、すべての主要財務指標で史上最高を記録したと述べている。ウォーニックCEOは「第3四半期は36%の増収を達成し、そのほとんどを最終損益に反映させることができた。収益性の高い成長をもう1年実現することを目標に2024年を迎えたことを考えれば、収益と1株利益の両方で過去最高を更新したことに興奮している」と述べていた。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益:0.17ドル(予想:0.18ドル)
・経常収益:6.37億ドル、36%増(予想:6.63億ドル)
取引ベース:3.19億ドル(予想:3.33億ドル)
仮想通貨:6100万ドル(予想:7180万ドル)
オプション:2億200万ドル(予想:1億9730万ドル)
株式:3700万ドル(予想:4490万ドル)
純受取利息(NII):2.74億ドル(予想:2.91億ドル)
その他:4400万ドル(予想:4190万ドル)
・EBITDA(調整後):2.68億ドル(予想:2.78億ドル)
・有残高口座数:2430万(予想:2447万)
・預かり資産:1522億ドル(予想:1512億ドル)
・純預金残高:100億ドル(予想:106億ドル)
・ユーザー1人当たり平均売上高:105ドル(予想:108ドル)
・月間アクティブユーザー数:1100万人(予想:1226万人)
(通期見通し)
・営業費用:18.6~19.6億ドル(従来:18.5~19.5億ドル、予想:19.1億ドル)
【企業概要】
最低口座残高の要件が無く、手数料無料の株式取引を提供する。音声サポートを含むカスタマーサポート機能を拡充するなど、投資経験の浅い顧客のニーズに合わせたサービスを行う。米国上場株式・ETF・オプション・ADRを扱い、子会社を通じた暗号通貨取引の他、プレミアムな有料サービスも提供する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース