ウーバーが決算受け下落 米国が冴えず、グロスブッキングが予想下回る=米国株個別
(NY時間10:49)(日本時間23:49)
ウーバー<UBER> 71.91(-7.52 -9.47%)
配車サービスのウーバー・テクノロジーズ<UBER>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、グロスブッキングが予想を下回ったことが嫌気されている。
ガイダンスも公表し、ホリデーシーズンの第4四半期の見通しは中途半端なものとなった。第4四半期のグロスブッキングの見通しは予想を僅かに下回り、EBITDAも予想を僅かに下回った。
米国でのライドシェアの減速に苦戦し、中核のモビリティ事業の重荷となっている。同社は米国内外のライドヘイリングとデリバリーの両方で新分野への投資を進めており、より力強い成長が見られたとしている。過去1年間、同社はタクシー、相乗り、空港やその他の場所へのシャトルバスなど、より多くの交通手段をプラットフォームに追加してきた。
しかし、最新決算は中核事業である米国のライドシェア事業が年末年始に追いついていないという投資家の懸念をかき立てることになりそうだ。
コスロシャヒCEOは「グロスブッキングの50%弱と収益性の半分以上を占める米国では、保険料の上昇が消費者に転嫁されたため、乗車件数に若干の減速が見られた」と述べた。特に保険料が高いニュージャージーとカリフォルニア州での減速が顕著だという。
ただ、こうしたコストの伸びは鈍化すると見ており、米国市場については楽観的な見方を崩していない。ドライバーにより安全運転を促すことで、こうしたコストを一部軽減しているとも付け加えていた。
同社がエクスペディア<EXPE>の買収を検討していると報じられているが、M&A戦略についてラジャCFOは積極的にコメントした。「最良の取引とは取引をする必要が全くないことであり、われわれは今日そのようなうらやましい立場にいる」と述べた。
(7-9月・第3四半期)
・1株利益:1.20ドル(予想:0.45ドル)
・売上高:111.9億ドル 20%増(予想:109.9億ドル)
・グロスブッキング:409.7億ドル 16%増(予想:412.4億ドル)
モビリティ:210億ドル(予想:213.8億ドル)
デリバリー:186.6億ドル(予想:185.8億ドル)
貨物:13.1億ドル(予想:12.9億ドル)
・EBITDA(調整後):16.9億ドル(予想:16.5億ドル)
・月間プラットフォーム利用者数:1.61億人(予想:1.6033億人)
(10-12月・第4四半期見通し)
・グロスブッキング:427.5~442.5億ドル(予想:436.7億ドル)
・EBITDA(調整後):17.8~18.8億ドル(予想:18.4億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース