1日の株式相場見通し=大幅続落、欧米株全面安でリスク回避ムード強まる
1日の東京株式市場は主力株から中小型株まで広範囲に売りがかさむ展開となり、日経平均株価は大幅続落を余儀なくされそうだ。海外では欧米株市場のリスクオフの流れが止まらない状況となっている。前日の欧州株市場ではドイツ、フランス、英国など主要国をはじめ連日の全面安商状となった。米長期金利が上昇傾向を強めていることが引き続き嫌気されているほか、ユーロ圏でもECBが想定よりも利下げに慎重との見方が広がり買いが手控えられた。米国株市場では、米長期金利が4.3%台前半まで上昇しハイテク株を中心に利食い急ぎの動きが表面化した。この日発表された9月のPCEデフレーターはエネルギー・食品を除くコア指数が市場コンセンサスを上回りインフレ圧力が再び意識された。翌日に10月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、ポジション調整の売りが全体指数を押し下げている。特にハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の下落率は2.8%に達し、エヌビディア<NVDA>が4.7%安に売り込まれたのをはじめ半導体関連の下げもきつく、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4%強の急落で投資家心理を冷やした。このほか決算発表を嫌気されマイクロソフト<MSFT>やメタ・プラットフォームズ<META>などが大きく下値を探る展開となった。東京市場では米ハイテク株の急落を受けてリスク回避目的の売りに晒されそうだ。10月の米雇用統計の発表を控えた3連休前ということに加え、3連休明けの5日は米大統領選の投開票が行われることで、持ち高を減らす動きが加速すれば、日経平均は3万8000円大台近辺まで一気に水準を切り下げる可能性もある。
31日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比378ドル08セント安の4万1763ドル46セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同512.780ポイント安の1万8095.151だった。
日程面では、きょうは10月の新車販売台数・軽自動車販売、3カ月物国庫短期証券の入札など。海外では10月の中国財新製造業PMI、10月の米雇用統計、10月の米ISM製造業景況感指数、9月の米建設支出など。