米ハイテク株安や円高によりリスク回避の動き【クロージング】

市況
2024年11月1日 16時01分

1日の日経平均は大幅続落。1027.58円安の38053.67円(出来高概算19億9000万株)で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が売られた流れを映して半導体関連株などを中心に値を消したほか、円相場が一時1ドル151円台と円高に振れたことも重荷となり、輸出関連株などにも売りが波及した。さらに、後場に入ると、あすからの三連休を前にした持ち高調整の売りが出たほか、来週の米大統領選などを控え、連休明け後の波乱展開を懸念する向きもあり、日経平均は大引けにかけて下げ幅を広げ、一時37946.66円と心理的な節目の38000円を割り込んだ。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1400を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、ガラス土石を除く32業種が下落。非鉄金属、輸送用機器、電気機器、化学、機械の下落が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、三菱電<6503>、パナHD<6752>、TDK<6762>、富士電機<6504>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、レーザーテック<6920>が軟調だった。

前日の米国市場は、メタ・プラットフォームズ(META)やマイクロソフト(MSFT)など大型テック企業の決算が失望感を招き、主要株価指数は下落。SOX指数は4%を超える下落となるなか、東京市場もリスク回避の動きが強まった。また、前日の植田和男日銀総裁の会見で、次回の利上げについて「時間的余裕がある」との表現を使わないと語ったため、早期の利上げ観測が広がり、円高が進んだことも投資マインドを冷やした。さらに、米大統領選が迫っており、連休明けの波乱展開を警戒した短期筋の先物売りも入ったようだ。

国内主要企業の決算発表が本格化しているが、想定していたほど、通期業績予想の上方修正を発表する企業が多くなく、先行きに不安が残りそうだ。また、日米の金融政策の行方も気がかりなど、不透明要素が山積しており、投資マインドが上向きづらくなっているようだ。さらに、米大統領選の結果次第では、今後の景気サイクルや日米株にも大きく影響を及ぼしそうで、目先は軟調な展開を強いられる可能性がありそうだ。

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.