12日の株式相場見通し=続伸、欧米株高受け上値指向続く
12日の東京株式市場は目先利益確定売り圧力は意識されるものの、主力株を中心に根強い買いが続き、日経平均株価は3日続伸となる公算が大きい。前日は欧州株市場が久々にリスク選好の地合い一色に染まり、ドイツやフランスなど主要国をはじめほぼ全面高に買われた。米株高が続くなか、相対的な出遅れ感から投資資金の買い戻しが顕著となっている。また、米国株市場でも依然として投資マインドが強気に傾いた状態が続いており、この日もNYダウが300ドルを超える上昇で最高値街道を走っている。米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことで、トランプ新政権が打ち出す財政政策や規制緩和などへの期待感が景気敏感株などに買いを誘導している。今後はFRBによる利下げも想定されるなか、底堅い経済と金融緩和環境が共存するゴルディロックス相場の様相が強い。ただ、この日は半導体関連などを中心にハイテク株が冴えを欠き、ナスダック総合株価指数はマイナス圏で推移する時間帯も長く、ほぼ横ばい圏で取引を終えた。きょうの東京市場では欧米株がほぼ全面高商状となったことに加え、外国為替市場で一時1ドル=154円近辺まで円安に振れていることが追い風となりそうだ。日経平均株価は3万9000円台後半で推移することが予想される。また、衆参両院は前日の本会議で石破茂氏を第103代首相に指名したが、石破首相は記者会見で2030年度までに半導体やAI分野に10兆円以上の公的支援を行うことを表明しており、これを受けて同関連株への物色意欲が高まる可能性がある。
11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比304ドル14セント高の4万4293ドル13セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同11.986ポイント高の1万9298.763だった。
日程面では、きょうは10月のマネーストック、10月の工作機械受注額など。海外では10月の英失業率、11月の欧州経済センター(ZEW)の独景気予測調査など。